共働きの現役保育士です。
乳児が飲むミルク作りも自動化できる時代がやってきました。
今回は、自動調乳器とは何か、選び方や注意点を現役保育士が解説します。
ミルク自動調乳器とは
一般的な粉ミルクの調乳手順
粉ミルクの調乳の流れはどのメーカー製の粉ミルクでも同じです。
一般的には次のような流れになりますね。
1. 器具をそろえる
哺乳瓶を消毒しておきます。消毒の方法は煮沸消毒・レンジ消毒・薬液消毒とがありますが、どの方法でもかまいません。
2. 粉ミルクを哺乳びんに入れる
粉ミルクに添付されているスプーンで必要量のミルクをすり切って計量します。計量したら哺乳びんに入れます。

一般的な粉ミルクの場合、160mlのミルクを作ろうとおもったらスプーン8杯分すり切って入れて・・を繰り返します。
急いで入れていてテーブルに粉ミルクぶちまけ・・はあるあるです。
3. 粉ミルクを溶かす
70℃以上のお湯をできあがり量の半分~2/3ほど、哺乳瓶に入れます。
乳首をつけて哺乳びんをよく振って溶かします。粉ミルクが完全に溶けたら、できあがり量までお湯を加えて軽く混ぜ合わせます。

沸騰の100℃から70℃まで冷ますこと自体、時間かかるんですけど。
4. ミルクを冷まし、温度を確かめる
体温ぐらいの温度まで冷ます。

体温ぐらいってどのくらい?!俺の体温で言いわけ?!
5. ミルクを飲ませる
6. ゲップをさせます
ミルク自動調乳器
ミルク自動調乳器を使うときの調乳の流れは次のようになります。
1. 器具をそろえる
哺乳瓶を消毒しておきます。消毒の方法は煮沸消毒・レンジ消毒・薬液消毒とがありますが、どの方法でもかまいません。
粉ミルクと水を自動調乳器に入れておく。
2. 自動調乳器の下に哺乳瓶を置く
3. 自動調乳器のボタンを押す
自動調乳器のボタンを押すと一定量の調乳済みミルクが出てきます。

粉ミルク完全に溶けて出てくるー。
溶け残りなし。
4. ミルクを飲ませる

お湯やミルクの温度が下がるまで「ちょっと待ってー」と待たせなくて済むね。
6. ゲップをさせます
自動調乳器を使うと、「湯を沸かす・湯を冷ます・ミルクを計量する」の3つの時間がカットできますね。
ミルク自動調乳器のメリット
自分で調乳するときと比較してミルク自動調乳器を使うことのメリットを集約すると次の通りでしょう。
親が楽になる
これに尽きますね!
ミルクを調乳するタイミングは、子どもが落ち着いているときではなくお腹が空いて泣き叫んでいるときです。

ママは「今冷ましてるからちょっと待っててー」とか言ってるけど、そんなの無理でーす。
今スグじゃないとダメでーす。

なんかこのミルク薄くない?!
さっきママ、粉ぶちまけてなかった?
測り方間違えてない?
このようなカオスな状態で、すぐに調乳して間髪入れずに、正しく計量されたミルクをあげられるのはなんとストレスフリーなのでしょうか。
他のメリットも挙げると次の通りです。
- 子どもを待たせることなく授乳できる
- ミルクの計量・お湯の計量で間違えることがない
- 温度を細かく設定できる
- 不慣れな人でもミルクを用意できる
次からは注目の自動調乳器3モデルについて、一覧表付きで解説していきます。
おすすめ自動調乳器 1位「BetterDays milkmagic(ミルクマジック)」
「milkmagic(ミルクマジック)」は、粉ミルク調乳に特化した製品です。
厚生労働省の調乳ガイドラインに対応している点が一番の強みです。
35℃から70℃の温度に対応しつつ、70℃以上の高温で除菌します。
また、濃度の切り替えが細かくできる点も他の自動調乳器にはない特長です。
粉ミルクは所定量が決まっていますが、濃い目・薄目のミルクが好きという赤ちゃんがいるのも事実。
milkmagicでは赤ちゃんの好みに応じて自動調乳できます。
milkmagic(ミルクマジック)の特徴
- 厚生労働省の調乳ガイドライン対応
- 35℃から70℃の温度に対応
フォローアップミルクや白湯など幅広く利用できる。 - 70℃の温度で調乳
70℃の調乳によって、サカザキ菌・サルモネラ菌による食中毒を防ぐ。園児(0歳)保育園でのミルクも70℃設定だよ。
- 厚生労働省の指定機関で試験済み
ミルクや水が触れる全てのパーツを、厚生労働省が指定した研究機関にてテストを実施。
赤ちゃんが口に入れても問題がない素材を使っていることが試験で証明されている。 - 日本の全ての粉ミルクに加え、海外の粉ミルクも利用可。
- 粉ミルクの濃度を17段階で細かく調節できる
例えば、 100mlのお湯に対して、6〜22グラムの間で細かく調整できる。園児(0歳)ミルクの濃さが違うのは良くないのは分かってるけど、過体重の悩みがあるもんでちょっと薄目で。
milkmagic(ミルクマジック)のデメリット
- milkmagicは日本企業が企画・販売している商品だが、生産は中国で行っている。
milkmagic(ミルクマジック)の参考情報
BetterDays milkmagic(ミルクマジック)」取り扱い説明書
「BetterDays milkmagic(ミルクマジック)」のレビューや口コミ
おすすめ調乳器 2位「レイコップ MILK MATE(ミルクメイト)」
レイコップ「 Milk Mate(ミルクメイト)」は適量・適温のお湯が出せる電気ポットであるため、調乳はしてくれません。
今回紹介する他の2モデルとは異なり、粉ミルクは自分で入れる必要があります。
自動調乳はしないけれど、好みの湯温と量のお湯を素早く出すという目的なら選んで正解です。
なお、自動洗浄機能があるのは3モデルのうち「MILK MATE(ミルクメイト)」だけ。
MILK MATE(ミルクメイト)の特徴
- 38℃~100℃で保温可能
ミルクのときは40℃、自分のコーヒーのときは85℃といった使い方ができる。 - 1℃単位で温度調整できる
- 5分間100℃で沸騰して殺菌。
水中の細菌と残留塩素を除去する。 - 冷却ファンでスピーディーに冷却する。
通常100℃から45℃まで冷ますのに室温だと100分以上かかるが、ミルクメイトは約30分で45℃に到達。3倍以上の速さでお湯を冷却し使用できる。園児(0歳)普通の電気ポットでミルクを作ってもらってたときは「冷めるまで待ってー」ってママが良く言ってた。
MILK MATEになってから「待ってー」って言われなくなったね。 - ワンタッチ自動洗浄機能あり
クエン酸や酢をタンクに入れてボタンを押すと自動洗浄する。タンク内部からノズルまで自動で熱湯消毒する。
MILK MATE(ミルクメイト)の参考情報
レイコップ MILK MATE(ミルクメイト)取り扱い説明書
「レイコップ MILK MATE(ミルクメイト)」のレビューや口コミ
MILK MATE(ミルクメイト)のデメリット
「ミルクメイト」という商品名なので紛らわしいのですが、そもそも自動調乳はしません。
粉ミルクは自分で計量する必要があります。
粉ミルクやその他の飲み物に最適な湯温・量のお湯をワンタッチで出せる電気ポットであると解釈しましょう。
赤ちゃんに安全なお湯だけでなく冷水も出したいという目的であれば、ウォーターサーバーを設置するのも良い選択ですよね。
粉ミルクの調乳にウォーターサーバーを使うときのノウハウや注意点については、下の記事で詳しくレビューしています。
おすすめ自動調乳器 3位「Baby Brezza Formula Pro(ベビーブレザ フォーミュラプロ)」
粉ミルク調乳に特化した製品です。
ボタンの操作性が良く使いやすいと海外でも評判が高いです。
一方、米国製であるため単位がオンス表記(ml表記に切り替え可能)であったり、説明書等マニュアル類の日本語化が不足していたりと、日本国内で使うには使い勝手が悪いという難点があります。
22°C・ 37°C・40°Cの3つの温度設定がワンタッチでできるものの、70℃以上の高温で除菌する機能はありません。
Baby Brezza Formula Pro(ベビーブレザ フォーミュラプロ)の特徴
- ボタンを押すだけで数秒以内にミルクが出てくる。
- 哺乳瓶のサイズは選ばない
- 粉ミルクのメーカーを切り替え可能。メーカーを選ばない。
- ミルク量は、2、4、6、8、または10オンスをボタンで切り替える。
- BPAフリー
- 米国製
- 3種類の温度が設定できる
室温 22°C・体温 37°C・高めの体温40°Cの3つをボタン一つで切り替える。
Baby Brezza Formula Pro(ベビーブレザ フォーミュラプロ)のデメリット
- 70℃以上の高温で除菌する機能がない
ミルクが汚染される確率は非常に低く、毎年世界中で数件しか報告されていない。赤ちゃんの免疫力が弱っている場合や、未熟児で生まれた場合は、Baby Brezza Formula Proを使用する前に小児科医に相談することをお勧めします。
- アメリカ流通製品であるため、変圧器や変換プラグが必要になることがある。
- ml表記に切り替え可能であるものの単位がオンス表記である。
海外製の哺乳瓶はオンス表記の物もあるので、オンス表記の哺乳瓶を使っている場合は使いやすいでしょう。 - 設定できるミルク量は、仕上がりのミルク量ではなくお湯の量である。
このため、仕上がりだと多めになる。
Baby Brezza Formula Pro(ベビーブレザ フォーミュラプロ)の参考情報
Baby Brezza Formula Pro 取り扱い説明書(英語)
「Baby Brezza Formula Pro(ベビーブレザ フォーミュラプロ)」のレビューや口コミ
まとめ
自動調乳器の注目3モデルを比較しながら、現役保育士目線で解説してきました。
ボタン一つで調乳するところまで自動化するなら「milkmagic(ミルクマジック)」、粉ミルクは自分で計量するからいつでも適温のお湯が出せるようにするなら「 Milk Mate(ミルクメイト)
」をおすすめしますよ。
2つの製品について詳しくは、下の公式サイトで確認してくださいね。
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MILK MATE(ミルクメイト)
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