共働きの現役保育士です。
おおむね、7月以降8月いっぱいまでをプール遊びの期間としている保育園も多いですね。
今回は、保育園でのプール遊びの流れと着替えについて現役保育士の立場から説明します。
保育園のプール遊びの流れ

プールといっても保育園でのプール遊びは、市販のビニールプールを園庭に並べて水遊びをする程度です。
ただ、ガイドラインが制定されているので、入水までの段取りは厳格に決まっています。
1.プール・水遊び活動マニュアルの作成
事前に園内でプール・水遊び活動マニュアルを作成します。
消費者安全調査委員会「プール活動・水遊びに関するチェックリスト 」がマニュアルの作成を求めているからです。
プール活動・水遊びに関する指導マニュアルを作成し、実践的なものであるか
を検証し、必要に応じて見直してください。
マニュアルでは、水温や気温の基準、塩素濃度、緊急時の対応、園児たちに説明すること、服装、職員内の係分担などが記載されていますよ。
2.プールやおもちゃを整備する
プール開き前にプールに実際に水を入れてみるなどして漏れがないかを確認し整備します。
3.プールを実施するか決定
プール遊び実施日には、マニュアルを基準に天候や気温、職員の数などを参考に実施するかを判断します。
4.プールに水を張る
プール実施日になると早朝からプールを準備します。
ちなみに毎朝、新しい水を張っています。
5.水温・塩素濃度の測定
園児が入水する前に、水温や塩素濃度を測定して記録します。
同時に入水する人数なども記録します。
6.水着に着替える
園児たちが水着などに着替えます。
7.入水準備
準備体操をしたり、プール遊びの注意を再確認します。
8.入水
ルールを守りながらプール遊びをします。
9.プール終了
プールの水には規定通りの濃度で塩素を入れてあります。プールから出たらシャワーで身体を流します。
10.着替え
シャワーを浴びたら身体を拭いて洋服に着替えます。
保育士も監視するだけではなく子どもたちと一緒にプールに入っていることが多いです。
このとき保育士も急いでトイレで着替えますよ。
11.プールの片付け
次回のプール遊びに備え、昼寝中などに保育士がプールの水を抜いたり、プールを洗浄したりします。
保育園のプールでの着替え方<0-1歳児クラス>

保育園プール遊びで着替えをどのように行っているのかが気になるところですよね。
0-1歳児クラスの場合、着替えの流れはこんな感じ。
プールといっても0-1歳児クラスの場合は、家庭用のビニールプールに薄く水を張った程度のプールです。水遊びと呼ぶ方が正しいですねえ。
何を着てプール遊びをするかは保育園ごとに様々です。
水遊びでもしっかり水着を着用する保育園もあれば、普段のTシャツ短パンの服装で水遊びをする保育園もあります。
こんな感じのTシャツ短パン+おむつで水遊びする保育園もあり。
かわいらしく水着に着替えて水遊びをする保育園もあり。
0-1歳児クラスの場合、水着に着替えるときには保育士の介助で水着を着脱しますよ。
プールが終わったらシャワーで砂などを落としてから洋服に着替えます。
保育園のプールでの着替え方<2歳児クラス以上>

2歳児クラス以上になると、性差への対応が気になる方も出始めるでしょう。
プール遊びの着替え方は保育園により様々です。
共通しているのは、2歳児クラス以上になると、基本的には自分で水着の着脱をするようになることです。
2歳児クラス以上の場合、プールの着替えの流れはこんな感じ。
普段の着替え同様に着替える
プール遊びがない日も、外遊び後や服を汚したときなど毎日のように服を着替えます。
普段の着替えと同じ方法でプール遊びの着替えをするパターンです。
自分のロッカーにすべての持ち物が入っているので、自分のロッカーの前で着替えることが多いでしょう。

普段の洋服のお着替えもロッカーの前なので、水着への着替えもロッカーの前。
また、プールバッグは夏以外は持ってきていないので、子どもたちも扱いに不慣れです。
脱いだ服の扱いやバッグ・タオルの扱いなどは、保育士がプールが始まるときに説明しますよ。

プール遊び初日は、ほぼ水着のお着替えの練習で終わる。
着替えたら帽子を被り、水筒を持って園庭に向かうといった流れです。

濡れた水着を脱ぐという作業が大変なのだ。
いつもと同様、男女同室となります。
男女同室だが丸見えに配慮
年中・年長さんなどでは、プールの支度の際に性差に配慮して工夫しているという保育園もあります。

わざと脱ぎたいお年頃。
先生に注意されるけどね。
方法は様々で、例としては次の通り。
- 部屋の前方で女の子、後方で男の子が着替えるといったように、性別で着替え場所を分ける。
- ラップタオルを持参してタオルの中で着替えるようにする。
- 全裸にならないようにタオルを巻きながら、上と下を順番に着替えるようにする。
- 男女の間に簡易パーテーションを立てる。

タオルを巻きながら着替えるとか女子は特に大変なのだ。
男女別室で着替える
お着換えの際に完全に男女を別室に分けている保育園もありますが、ごく少数派です。
現行の保育所設備・運営基準では、保育室の面積は規定されているものの、部屋数は規定されていないため、余剰の部屋が設置されていないためです。
男女で2室使いたくてもそもそも別室がないのですね。

空いてる部屋って物置くらいじゃーん。
また、1クラスの子どもを2つに分けててしまうと、見守りをする保育士も2人必要になります。子どもを別室に分けてしまうと、担任1人で見守り切れないので別室は難しいという理由もあります。

せんせーいないよー。
やりたい放題でーす。
六 保育室又は遊戯室の面積は、前号の幼児一人につき一・九八平方メートル以上、屋外遊戯場の面積は、前号の幼児一人につき三・三平方メートル以上であること。
児童福祉施設の設備及び運営に関する基準/厚生労働省
プールだと着替え方が気になるのはなぜ
家庭においても、着替えをせずに生活することはできません。
お風呂では全裸になるし、お漏らしをしたらパンツも脱いで取り替えますね。
同様に、保育園は日中の子どもたちの生活の場です。
保育園でも泥遊びで汚れればシャワーを浴びるし、お漏らしをしたらパンツを脱ぎます。

お漏らししたときは普通に保育室でパンツ履き替えるじゃん。
水着のときだけ男女別室とか、なんか急に感がある。
それなのになぜだか、プールになると突然、着替え方が気になる方が少なくありません。
これまで筆者が聞いてきた保護者からの意見はこんな感じ。

担任の先生が男性なのでプールの着替え中は離席して欲しい。

プールの着替えでは男女別々にして欲しい。
プールの時だけこのようなご意見をおっしゃる方は、生活の場では必ずしなくてはならないお漏らし後の着替えやシャワーのことはは忘れているのかなあと個人的には思います。

男性保育士のアキラ先生、いっぱい遊んでくれるから好きなのだ。
お家でいうところのパパの役割をしてくれるのだ。
男性保育士や別姓のお友達との着替えに嫌悪感があるという方は、保育園ではなくベビーシッターを利用した方が良いと心の底からおもいますねえ。
まとめ
保育園におけるプール遊びの流れや着替えの様子を紹介してきました。
プールでの着替え問題は、保育園生活の様子が伝わっていないことが一因であると筆者は思います。
保育園と保護者が理解しあえれば、どの方法でも納得できるものと思いますよ。
保育園でプール遊びするときの持ち物の選び方については、下の記事で詳しく解説しています。
合わせて参考にしてくださいね。











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