共働きの現役保育士です。
家では全く食べない・家庭保育中にお友達を叩く姿を見てしまった・親の言うことを聞かない・・・
子育ての悩みは尽きませんね。
このようなときにふと、保育園ではどうしているのだろうと保育園の先生に様子を聞いてみたくなるのは当然でしょう。
今回は、今まで保護者の方から受けた相談から、回数が多かったものについて紹介していきます。
よくある保育園への相談事項
友達に乱暴をしていないか
2歳頃の相談として多いのが、友達と上手に遊べているかやお友達に乱暴をしていないかです。
2歳頃には、自分の気持ちを言葉で表現することが難しいながら、お友達と関わりたい気持ちが芽生えてきます。
保育園に相談するきっかけとして、家庭保育中、同年代の子と交わる場所に出かけた際に、子どもが友達を押したり、叩いたりする姿を見かけたというのがあります。

友達への話しかけ方なんて分からない。
とりあえず、お友達が気付くまでお手手でバシバシしてみましょ。
「保育園でも同じことをしているのではないか」と不安になるのですね。
お友達と遊び始めるきっかけを作ることは、大人が思う以上に子どもには難しいものです。
例えば、「ねえねえ」と優しく肩を叩くことは大人には簡単ですが、力加減をコントロールして弱くやさしく叩くというのが子どもにとってはむしろ難しかったりします。
友達に乱暴をしていないかという相談があった場合、その回答は年齢によって異なります。

僕はお友達と遊びたいので押しただけである。
他意はない。
0-2歳児の場合は、「お友達と関わりたい一心でしていることなので、いじわるなどの他意はないこと」をまずお伝えしつつ、怪我はしないように注意を払っている旨を伝えています。
友達からのいじわるについて
3歳以上、特に年中・年長になるとお友達との関係といっても、その判断が複雑になります。
誤解が生じてトラブルに発展したのか、故意にいたずらをしたのか、注意しながらの検証が必要になります。

僕はサクラちゃんが大好きである。
大好きなので頭をたたくことがあるのである。
そこで、帰宅後の子どもから「今日、〇〇君にいじわるされた」などの報告があると、その真相を確かめるべく保育園の先生に相談してみるという流れになるのですね。
子どもが言っていることが事実で、お友達が故意で意地悪をはたらいた場合もあります。
一方、子どもが親の気を引きたいあまり、嘘か大げさに言っていることもあります。

ママは私のことが大好きである。
だから保育園で私が意地悪されたと言えば、私に大注目してくれるのである。
どちらの場合でも、子どもから気になる発言があれば保育園の先生に相談して欲しいと思います。
3.給食を食べているか
せっかく作った夕食を子どもが全く食べてくれないと辛いですよね。

ペッぺっ。
野菜は緑である。草も緑である。
草は食べるものではないので、緑である野菜も食べないのである。
保育園でも食べていないのではと先生に相談する方も多いです。
この場合、あるがままに正確に状況を伝えるように心がけています。

昨日は夕食を全く食べなかったな。
流石にお腹減ったので、保育園の給食を”仕方なく”食べるのである。
要は家庭と保育園とで連携して、時間をかけてでも、その子が必要な量を食べられるようになれば良いのですから。
4.親の指示を全く聞かない
「早く着替えて」「おもちゃを片付けて!」・・子どもに何を注意しても全く言うことを聞かず、困り果ててしまう方も多いのではないでしょうか。

脱力ーー。
ママの言うこととか耳に入らーん。
動く気なーし。
子どもが親の指示を全く聞かないことに困り果て、保育園でも先生の言うことを全く聞いていないのではと心配するのも無理はありません。
実際、家庭で言うことを聞かない上、保育園でも聞かないという子もいます。
でも、「保育園ではお話を聞いていて一番にお着替えを終わらせているけど・・」と思うことが多いです。

保育園はONである。
家はOFFである。
よって、仕事中ではないので話を聞く必要はないのである。
子どもにもONとOFFとがあって、保育園では頑張るけど、お家に帰ったら休憩してメリハリをつけているのですね。
5.大人同士の関係に関する悩み
「お父さんが長期出張でワンオペが辛い」「別居中である」など、仕事や大人同士の関係に起因する悩みを相談されることがあります。

実は別居中でして。
ただ、保育士はカウンセラーになってはいけないというのが鉄則で、大人同士の課題については、保育士は意見等を述べたりしないよう心掛けています。
保育園は親から相談されると迷惑?
保護者の方から相談されると保育園の先生は迷惑かと言えば、それはNOです。
保育にも活かせるので何でも相談して欲しいと思います。
保育園に相談することのメリットを紹介します。
先生に注意深く見守ってもらえる
年中・年長さんにもなると、その人間関係は大人顔負けです。
クラスの中にヒエラルキーの原型ができつつあったり、先生の死角を狙って意地悪する子も出てきます。

そーゆーことをするコウタ君は、次からバナナ鬼に入れてやらないからな!
特に、先生の死角を狙ってお友達に手を出す子がいるというトラブルの場合、保護者の方からの相談が非常に役に立ちます。

大好きなサクラちゃんにちょっかいを出したいが、先生が給食を取りに行ったときに近寄るのである。
相談内容は担任だけではなく全職員に共有されるため、担任の先生がその場にいなかったとしても、他の先生がその子を特に注意して見守るなどの対応ができるようになります。
親の意向に沿った保育をしてもらえる
家庭で全く野菜を食べないなどの相談については、保育園の給食での対応方法は迷うところです。
不適切保育が大きくニュースになる昨今。
無理やり食べさせれば不適切保育になってしまいます。
このため、不適切保育にならない範囲で食べるよう促すのですが、程度には個人の考え方が大きく反映されます。

子どもの口にスプーンで食べ物を入れるなんて不適切です。

先生が口に運べば食べるのであれば、食べてもらいたいです。
子どもが食べたくない素振りを見せるなら食事を切り上げるのか、無理やりではなくとも根気よく声掛けは続けて一口でも食べるように促すのかは、家庭と保育士とですり合わせるべきところでしょう。
先生に相談することで、保護者の意向が先生に伝えられますね。
家庭の事情を考慮してもらえる
大人同士の関係に関する悩みを保育園の先生に相談してよいのか迷う方もいるでしょう。
保育園に相談したからといって直接解決にはならないのですが、伝えておくことで一定のメリットがあります。

上の子を歯医者に連れて行きたいのですが、下の子を見る人がいないので、受診の間、下の子を保育してもらえませんか。
例えば、ママ・パパ自身が病気になってしまったなどやむを得ない場合に、気軽に延長保育が利用できるように考慮されるなど、保育園が手を貸してくれることがあるのですね。
先生たちだって、「〇〇ちゃんのおうちは、お父さんが不在だから、できるだけ手を貸そう」と思うのは当然です。
まとめ
これまで保育園の先生が受けた相談のうち、件数が多かった内容を紹介してきました。
どんな内容であっても、保育園に伝えておくと子どもに取ってもメリットが大きいと思います。
相談することよりも伝え方の方が大切で、要望ばかりになったり、クレームっぽくなってしまわないようにだけ注意しましょう。
人として相手を尊重した伝え方であれば、保育園の先生たちも真摯に受け止め対応をしてくれるはずですよ。
保育園との関係については、下の記事も参考になります。
合わせてお読みくださいね。
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