共働きの現役保育士です。
保育園選びのため見学会に参加する方も多いでしょう。
今回は、保育園見学会に参加するときのマナーを保育士目線で解説します。
保育園見学会に行くときの服装や持ち物
保育園説明会の服装は、何を着て行っても先生たちは何も思いません。
準備や運営で忙しすぎて、参加者が何を着てきたかなど全く見ていません。
夏であれば、こんな感じでラフな服装にスニーカーで来園するもよし。
トレーナーで来園するもよし。
ただ、流石に汚すぎる服装は、在園児の衛生面の影響が気になる上、一般的なマナーとしてもいただけません。
意外と盲点なのは、保育園説明会では椅子がないことが多いことです。
園児用の椅子は大人には小さい上、大人がやっと座れる椅子が置いてあるのは年少クラス以上です。
0-2歳児クラスに置いてある椅子は大人は座れません。
このため、椅子を使わずに参加者は床に座る方式の説明会も多いので、冷えが気になる方は敷物などを持参すると良いですね。
見学会にスリッパは必要か
保育園見学の案内に「持ち物:スリッパ」などと書いてあります。
保育園側としては「スリッパがあったら便利ですよ」程度で書いているだけなので、忘れても全く問題ありません。
流石に裸足だと、本人が床を歩くときに冷たいのと、先生から「水虫とかお持ちではないかな」と衛生面の心配をされるかもしれません。
保育園見学会に行くときの服装や持ち物については、以下の記事で詳しく説明しています。
参考にしてくださいね。
開始3分前にインターホンを押す
保育園見学会には何分前に到着すべきか迷いますね。
実際、開始時間の10分前にインターホンを押す方から、開始後10分後に遅刻で来園する方まで様々です。
見学会を運営する職員の立場では、開始時間3分前くらいにインターホンを鳴らしてくださるのがありがたいですね。
通常保育の傍ら見学会を企画しているので、10分前に来園してくださっても、開始時間まで話をしたり対応できる職員をねん出するのが難しいことが多いです。
開始時間を過ぎてさえいなければ、時間ギリギリの到着でも大丈夫ですよ。
時間より大幅に早くインターホンを押す方より、遅刻する方の方が困ってしまうのですけれども。
欠席やキャンセルの電話は必ず入れる
見学会に参加する前にその保育園に興味がなくなったなどの理由で、見学会をキャンセルしたいこともあるでしょう。
欠席やキャンセルは保育園側としては、全く問題ありません。
ただ、マナーとして電話だけはしましょう。
何も連絡がないと、「〇〇さん、来ないなあ」と見学会受付対応の保育士は、いつまでも待つことになり、早く保育に戻らなくてはならない中、時間を浪費することになります。
見学会では質問してもしなくても良い
「保育園見学会では質問しなくてはいけない」と考えているのであれば、大きな誤解です。
やたらとたくさん質問してくださる方は、保育園の先生の印象には残りますが、認可園では入園を決めるのは保育園側ではなく、市区町村です。
保育園にアピールしたところで、入園に有利なわけではありません。
質問などせず、じっくり職員や園児たちの観察に集中する方が吉ということも多いですよ。
3月や4月の保育園見学は迷惑か
入園決定後または途中入園などで3月や4月に保育園見学をしたいと連絡をくださる方もいます。
4月は新入園児の対応でバタバタして余裕がありませんが、3月は見学の依頼をするのにおすすめできる季節ですよ。
3月下旬は4月からの新学期の準備で忙しいですが、3月頭付近は比較的、保育に余裕が生まれるため、個別に見学に応じてくれる保育園もあるでしょう。
マナー違反と思ってしまった保育園見学者の行動
保育園の先生が「それはマナー違反」と思ってしまった保育園見学者の例を紹介します。
開始時間に遅刻
保育園見学の開始時間5分前に着電が。
「迷ってしまったので、2-3分遅れますが大丈夫ですか」
「大丈夫ですよ。気を付けてお越しくださいね」とは返答したものの、内心モヤっとしたのは事実です。
そもそも、こちらの見学者の方の場合は、見学会申し込み電話で残り1枠のみ空きがあることを伝えると、「〇日でもしょうがないかー。とりあえず見ておきたいし」とおっしゃっていました。
第一希望以外の保育園もどんどん見学することは、保育士としてもおすすめできるのですが、第一希望ではないからといって見学会を邪険に扱うのは感覚がずれていると思います。
許可なくドアを開ける
児童福祉施設最低基準に基づき、0歳児クラスの保育室には、調乳室や沐浴室など他のクラスの保育室にはない設備があります。
これらの設備は別室の小部屋になっていて、0歳児クラスの保育室内からドアを開けて入れるようになっています。
見学会の担当保育士が設備内を紹介したときに中に入ったり、ドアについた小窓から中を覗くなどは歓迎です。
実際にいらっしゃった見学者で驚いてしまったのは、「ちょっと中を見てもいいですか」と言って、良いとも悪いとも回答する前に、勝手にドアを開けて調乳室の中を見ていた方。
保活のマニュアルなどには、設備を自分の目でよく見てなどと書いてあるのでそれを誤って解釈したものと思われます。
他のお家のトイレや風呂場を勝手に覗くのはマナー違反であることは多くの方が知っているはずですが、保育園ならなぜか良いと思ってしまうようです。
残念ながら、保育園はサービス業ではないため、保育園利用者との利害関係はありません。
保育士を見る目が厳しい
保活のマニュアルなどには「職員の言動をよく見る」などとも書いてありますね。
見学者の受付をしている際、強風でドアが開いて砂が吹き込んでしまったため、靴下でしたが大急ぎで玄関に降りて閉めると、筆者の足元を厳しい目で見ていた方が。
これは完全に筆者の落ち度なのですが、あまりの鋭い目つきに「このご家族が入園したら保護者対応が大変そうだ」とつぶやいてしまったのはうそではありません。
マナー違反の例ではありませんが、職員が「見学会の企画は気が重い」と思ってしまった例です。
まとめ
保育園見学会でのマナーについて現役保育士の立場から紹介してきました。
遅刻だけはしないようにしつつ、見学会で情報を得て、各家庭に合った保育園に入園して欲しいと、心から願っています。
この記事へのコメント