保育園の洗礼を現役保育士目線で解説「保育園児は登園復帰が早い」

共働きの現役保育士です。

この洗礼を受けてこそ真の保育園児になれる?!

今回は、保育園を利用するあらゆる親が恐れる「保育園の洗礼」について、保育現場でのエピソードも交えながら現役保育士目線で解説していきます。

保育園の洗礼とは

「保育園の洗礼」とは、特に保育園に入園して間もないころ、風邪や胃腸炎など感染症に頻繁にかかり、早退やお休みを繰り返すことです。

保育園は集団活動の場です。
当然のことながら、お友達と一緒に過ごし、おもちゃを共有しながら遊びます。
入園して間もなくは特に、免疫ができていない菌やウイルスをもらいやすいため、保育園に入園した途端に保育園のお友達を介して様々な感染症にかかります。

「洗礼」とは本来、キリスト教における信者となる時の儀式のことです。
宗派によっては、体を水にひたしたり頭に水を注いだりすることから、転じて保育園から菌やウイルスを浴びるようにもらうことを例えて「保育園の洗礼」と命名したのでしょう。

園児(男の子)
園児(男の子)

お熱でいっぱいお休みした!真の保育園児の完成?!

頭に水を注ぐことで罪を洗い清め、神の子として新しい生命を与えられるあかしとするのが本来の洗礼ですが、保育園の洗礼では「真の保育園児になるための通過儀式」という意味ですね。

保育園で感染症になりうる場所や原因

保育園という集団保育の場で、風邪などをもらうきっかけになっているであろう場所を、現役の保育士の立場から列挙します。

園児同士の会話

子どもたち同士の会話は、距離が近い近い!
今日の給食の話とか小声でも十分だろうという内容を叫びます。

園児(男の子)
園児(男の子)

今日の給食バナナだって!!!(叫)

園児(女の子)
園児(女の子)

えー!おやつおにぎりじゃん。クッキーが良かったなー!!!(叫)

園児の誰かが風邪をひいている場合は、もう相手の子にも飛沫が飛んでいるだろうなと毎回思います。

お友達の手拭きタオル

保育園では手洗いの際、ループタオルを使う保育園も多いでしょう。

タオル掛けにかかっている隣のお友達のタオルと間違えてしまう子がいます。
また、お友達と同じタオルを自分も持っていることも多く、間違えてしまう子もいます。

園児(男の子)
園児(男の子)

僕のタオルはトーマス。
あ、アキラ君もトーマスだから間違えちゃった。

風邪状態で無理に登園する子がいる

各保育園では登園基準が決められています。
発熱に関しては37.5度以下とか38.0度以下とか基準があるものの、咳や鼻水などの症状については明確な登園基準がありません。
このため、咳き込んでいて明らかにつらそうな子どもも熱がないために登園してくるということが多々あります。

園児(女の子)
園児(女の子)

ゲホゲホゲホ。お咳だからママがマスクしておいてって言ってた。
ゲホゲホゲホゲホ!

熱はないが風邪をひいている園児から風邪をもらうことが少なくありません。

病欠後の復帰が早いため新たな病気をもらう

保育園児の保護者はどの家庭も基本的に忙しく、仕事が休みにくいこともあり、病気後の再登園が早いです。

保育園あるあるなのは、家庭における体調の報告でかなり多いのが、「金曜の夜から発熱し週末は寝ていました。土曜日の深夜には解熱したので、通常通り登園します」というもの。

保護者(ママ)
保護者(ママ)

日曜の早朝には解熱してます。
解熱後24時間経ってるので登園します。

家庭での発熱が多いのは、なぜだか金曜の夜や土曜日の朝
月曜日から金曜日までは発熱しないのかーい!とツッコミを入れたいくらいです。

発熱直前か実は発熱しているときに保育園に登園しているので、当然お友達にもうつっていますよね。

また、風邪をひいた本人も、本調子ではなく免疫も落ちているところに、新たな風邪をもらってしまうこともありますね。

保育園の洗礼の辛さ

保育園の洗礼を受けてしまうと非常にしんどいものです。親が受ける影響は次のとおりです。

子どもが休むため仕事に行けない

保育園で発熱すると、保育園からお迎えに来てくださいと要請の電話が入ります。
呼び出しの電話があると、可能最短で仕事を切り上げ早退しなくてはいけません。

また、解熱後24時間以降から登園可能となっていることが多く、呼び出しがあった翌日は保育園を休まざるを得ません。
子どもが保育園に行けないとなると親も仕事に行けないというドミノ倒しです。

保護者(ママ)
保護者(ママ)

せっかく慣らし保育が終わったのですが、発熱してしまったので仕事復帰の日をずらしてください。
トホホ・・

慣らし保育中は体調を崩すこともなく元気だったものの、いざ職場復帰の日になって発熱という笑えない話。
実は多いのです。

感染症が親にうつる

保育園の他の子どもから感染症をもらってくるということは、当然、自分の子から親にも感染する可能性があります。

子どもが回復した後、今度は自分が体調を崩してしまうことも保育園の洗礼のつらさです。

子どもが保育園をお休みした翌日、保護者から「子どもは元気になったのですが、私が体調不良のため仕事に行かないので、今日も保育園休みます」という欠席連絡を受けることが良くあります。

保護者(パパ)
保護者(パパ)

子どもからもらってしまいました。

ママのあまりのガラガラ声に「お大事にされてください」と返すことしかできません。

保育園の洗礼から手足口病

ちなみにこちらは、筆者の子どもが保育園からもらってきた手足口病が筆者にもうつってしまったときの写真です。痛そうでしょう?

家庭での保育がずさんだと思われる?

体調を崩し過ぎるため、先生たちに家庭での保育がずさんだと思われてしまうのではと心配しているのなら、ご心配なく。

保護者(ママ)
保護者(ママ)

家でちゃんと子どもを管理できてないと思われてしまう?

保育園の洗礼が降り注ぎ過ぎて、3か月間のうち登園日数が4日だけだったという子も珍しくありません。

どんなに家庭で手洗いやマスクなどの対策をしたところで、感染症をもらうときはもらってしまいます。

仕事もままならず、職場に頭を下げ続けて本当に辛いですよね。

保育園の洗礼はいつまで続く

保育園児の出席状況から判断すると、保育園の洗礼は、入園して間もない時期、特に入園から6ヶ月ぐらいまで続く印象です。

ただし、季節に大きく左右されるので、入園直後の春先は体調を崩すことがなかったのに、風邪などが流行る秋冬に突然、洗礼がやってくるという子もいます。
0-1歳児クラスだと、秋冬は常時1割の子はお休みとなるので、全員揃う日は多くないのです。

また、3歳児以降になると体も丈夫に、風邪などをひきにくくなるものの、溶連菌やヘルパンギーナなど、クラスのお友達からもらってもらって・・自分も感染ということが当然あります。

保育園の洗礼が終わり、「真の保育園児」になった後の年齢でも洗礼が続くことがあるのは致し方がないでしょう。

まとめ

保育園を利用するあらゆる親が恐れる「保育園の洗礼」について、保育現場でのエピソードも交えながら現役保育士目線で解説してきました。

保育園の洗礼対策としてできることは限られています。
手洗いなどの基本的な感染症対策以外にできることとしては、病児保育の利用をおすすめしますよ。

病児保育は事前登録が必要な場合が大半なので、職場復帰などの前に登録しておくと安心です。

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