保育士として働いています。
夏場、保育園から帰宅した子どもの水筒を見て、
「朝入れた麦茶がほとんど減っていない…」
「ちゃんと水分補給しているの?」
と不安になる保護者の方はとても多いです。

特に猛暑日が続く時期は、
- 熱中症にならない?
- 先生は飲ませてくれている?
- うちの子だけ飲めていない?
と心配になりますよね。
ただ、実際には
- 保育園側でお茶を補充している
- 子ども自身が飲んでいない
- 水分補給はしているが水筒を使っていない
など、理由はさまざまです。
この記事では、保育士目線で
- 保育園のリアルな水分補給事情
- 水筒が減らない理由
- 注意したいケース
- 家庭でできる対策
を詳しく解説します。
保育園で水筒が減っていない…まず知ってほしいこと
まず知ってほしいのは、
「水筒が減っていない=水分補給ゼロ」
とは限らないということです。
特に夏場は、
- 園で麦茶を補充している
- ウォーターサーバーを使っている
- コップ飲みで提供している
という園も多くあります。
一方で、「飲む時間はあるが本人が飲めていない」というケースも珍しくありません。
つまり、
- 園側の問題
- 子どもの個性
- 保育体制
これらが複雑に絡みます。
まずは「減っていない=即危険」と決めつけず、実情を整理することが大切です。
保育園では実際どのくらい水分補給している?

保育園での水分補給は1日何回くらいしているのですか?
という質問は毎年1回は聞かれます。
年齢にもよりますが、外気温33度ほどのとある晴れの日の状況はこんな感じ・・
9:00
給食室からお茶類の提供開始。各保育室にウォーターサーバーなどが配置される。
9:20
朝の合同保育を終え、各クラスでの活動になったタイミングで水分補給
10:15
朝の会や室内での活動を終えて、少し外に出ましょうとなったタイミングで水分補給
10:40
暑いので室内に戻りましょうとなったタイミングで水分補給
11:15
給食中に水分補給
~午睡~
15:00
おやつ中に水分補給
15:50
給食室完全清掃完了。各保育室からウォーターサーバーが撤去される
16:20
合同保育に行く前に水分補給
18:00
延長保育に入るタイミングで水分補給
よって、17時頃までに降園する子なら最低1日6回、延長保育まで利用する子なら7回は水分補給をしていることが多いです。
保育園では、かなり頻繁に水分補給の声掛けをしています。
外遊びをする場合、外遊び中にも1-2回水分補給をするので回数は増えます。
ただし、水分補給を何回するかは保育園全体における職員のゆとりや、保育士の考え方に大きく左右されると感じます。
ただし、問題はここからです。
「飲む時間を作る」と「実際に十分飲める」は別問題なのです。
毎年必ず1人以上の方から聞かれるのが、家庭から持参した水筒の水が減っていないという問い合わせです。

水筒の麦茶が朝入れた量と変わってないぞ。
保育園で水分補給を全くしていないのではないかという疑問が湧くのですね。
考えられる要因はいくつかあります。
水筒が減っていない理由① 保育園でお茶を補充している
もっとも多いのがこのケースです。
子どもは普通に飲んでいるものの、
- 園で麦茶を補充
- ウォーターサーバー利用
- コップで追加提供
しているため、帰宅時には水筒がまた満タン近くになっているのです。
特に暑い日は、朝持参したお茶を昼には飲みきるという子も珍しくありません。
保育士は給食前、外遊び前など要所要所で園児の水筒を開けて、お茶を追加補充していますよ。
ただ、「お茶が朝入れた量と変わっていない」と保護者を不安にさせないために、補充するときは満タンにしないようにする保育士も多いです。

降園時に3割くらい残る分量に調整しながら補充していますよ。

せんせーお茶ケチらないでー。
って、ケチっている訳じゃないらしい。
降園時に、保護者に補充を伝えられればベストですが、全員に伝えるのはなかなか難しいというのが現状です。
水筒が減っていない理由② 子どもが実は飲めていない
実はこちらもかなり多いです。
保育士も
「飲もうね」
「もう少し飲もう」
と声掛けしますが、集団保育では限界があります。
例えば1歳児クラスに18人いるとして、一人ひとりが飲み込んだ量を、完全に把握するのはかなり難しいのが現実です。

うちら18人いるじゃん。
先生も3人いるけど、誰がどのくらいの量を飲んだのかどうやって把握するんだろ。

水分補給の時間も僕たちウロウロしてるしねー。

「サクラちゃんお茶飲んでないでしょう」って私のとこに先生が2回来たよ。
お腹タプタプじゃ。
特に、
- 遊びに夢中
- 水分に興味が薄い
- 嚥下(飲み下す)が苦手
というタイプは、飲水量が不足しやすい傾向があります。
水筒が減っていない理由③ 水分補給の声掛けはしているが追い切れない

これは保育現場のリアルな問題です。
保育園は集団活動の場。
保育園と家庭とでは、大人一人当たりが保育する子どもの数が全く異なります。
その中で、
「誰が何ml飲んだか」
まで完全管理するのは、実際かなり困難です。
特に、
- 園児数が多い
- 人手不足
- 合同保育時間
などの条件が重なると、水分補給フォローが薄くなりやすいのは事実です。
だからこそ家庭側でも、
- 登園前
- 降園後
の水分補給がかなり重要になります。
水分補給から見える「危ない園」の特徴
ただし、本当に注意した方がいいケースもあります。
例えば、
- 水分補給の時間が極端に少ない
- 保護者質問への回答が曖昧
などです。
そもそも水分補給の時間を取っていないのであれば、保育園の運営自体になんらかの問題があるのでしょう。
真夏に水分補給をしないとかありえません。
また、
「今日は水分補給をいつしたのか分からない」
といった、あいまいな説明が頻繁にある場合も、保育園の体制に無理が生じていることが予想できます。
保育園選びで後悔しないためには、園の安全意識も重要です。
水筒が減らないとき家庭で試したい工夫
「保育園で飲めていないかも」
と感じたら、家庭で水分補給習慣を作るのがおすすめです。
- 登園前に一口飲む
- 降園直後に一口飲む
- 帰宅後すぐ飲む
- 飲む声掛け
- 温度調整
- 飲みやすい麦茶
また、水筒選びも大切です。
- 飲みやすい
- 重すぎない
- 子どもが自分で開けやすい
という条件はかなり重要です。
お茶飲んでる?先生に確認したいときの聞き方
不安な場合は、遠慮せず確認して大丈夫です。
ただし、
「ちゃんと飲ませてます?」
よりも、

最近暑いので、水分補給の様子を少し教えていただけますか?
のように聞くと、角が立ちにくいです。
保育士側も、
- 水分補給の頻度
- タイミング
- 水分補給の方法
など、実際の様子を共有しやすくなります。
家庭と園とで協力していく視点が大切ですね。
まとめ
保育園で水筒が減っていないと、不安になりますよね。
ただ実際には、
- 園で補充している
- 子どもが飲めていない
- 水筒以外で飲んでいる
など、理由はさまざまです。
特に小さい子は、
「飲む」
という行為そのものがまだ未熟です。
保育園でも声掛けしていますが、家庭でのフォローもとても重要になります。
もし心配な場合は、遠慮せず保育士に相談してみてくださいね。
夏の保育園生活や熱中症対策についてはこちらでも詳しく解説しています。
