共働きの現役保育士です。
保育園の先生にはできれば嫌われたくないと思う方も多いでしょう。
筆者個人的には保護者に対し、嫌いという強い感情を抱いたことがありませんが、保育士に嫌われるかもしれないという特徴を持つ方は、実際いらっしゃいます。
今回は、保育園の先生に嫌われるであろう保護者や親の特徴を、実際のエピソードを交えて紹介します。
怪我はすべて保育園のせいにする保護者
子どもがふらついておもちゃの箱に唇をぶつけてしまい唇が切れてしまった。
このようなことは、家庭でも保育園でも珍しくありませんね。
保育園内で怪我をした場合、経緯や処置の内容を保護者に報告します。
ただ、保育園では一切転んでいないのに怪我があると必ず保育園での怪我と断定する保護者の方は非常に困ります。
保育園から帰ってきたら肘がすりむいていたのですが
夜中頭痛を訴えたので来たら保育園で頭をぶつけたと言っていました。
などなど・・
そもそも保育園の先生たちのことは信用していないのだなと感じます。
先生からの報告が少ないとクレームする保護者
朝7時から夜8時まで開園している保育園では、早朝勤務の職員は16時が退勤時間です。
ところが、多くの保護者のお迎えは17時過ぎがピーク。
通常の場合、伝達事項はクラス担任が早番の場合、遅番保育士に伝え、お迎えのときに報告してもらいます。
遅番保育士には不足なく伝達しますが、遅番保育士は伝達を受けただけなので、質問を受けたとしてもそこまで詳細にはこたえきれないのが現状です。
先生からの報告が少なすぎます。
一方、先生からの報告が少ないとクレームする保護者の方もおり、どうすれば良いのかと困惑することがあります。
我が子しか見えていない保護者の方
発表会などの観覧席の席順は、事前に子どもにくじを引いてもらうなど公平な方法で決めることが多いですね。
うちの子は列の右の方にいるのに、私の席は左の方だったから真正面から撮影できなかったんだけど。
それなのに、「くじ引きの席からうちの子が見えにくかった」などと文句を言う方は、保育士としても困ってしまいます。
このように、先生たちから一癖あると思われているお家の場合は、リハーサルなどのときに、”〇〇さんのお子様が見やすいかチェック”が行われることがあります。
先生たちは「やれやれ」と思っているのが正直なところですが、保護者から見れば、自分の家だけの特別対応が行われるのですから、得をしていると言えるかもしれません。
保育士にすぐ怒る保護者
特にコロナ禍においては、発熱した場合解熱後24時間経過してから登園OKというルールを厳密に行っていた保育園も多いでしょう。
日頃からどんなに具合が悪そうでも保育園に登園する子どもが、昨日発熱のため早帰りしたのに、翌朝普段通りに登園。
保護者の方に24時間ルールをどのお家にも守ってもらっている旨を説明したら・・
そんなの無理!よろしく。
・・と保育士を怒鳴って立ち去ってしまいました。
このような押しの強い方に対しては、園長でも「これ以上怒られると困るから、今日はいいことにしよう」と折れていましたよ。
「もう嫌だ」というのが対応した先生の本音ですが、保護者としては休まなくてよくなったのだから得なのかもしれません。
忘れ物が多すぎる親
人間だれしも忘れ物をすることはあるもの。
また、保育園への持ち物は多いこともあり、たまに忘れ物をする子がいても保育士たちも「あるある」と思いつつ、貸出品の準備をしています。
たまにであれば良いのですが、ほぼ毎日、何度連絡帳などで持参のお願いをしても、おしりふきを持ってこない・マグを持ってこない・・というお家があります。
そのようなお家に限って、何らかのやむを得ない事情ならともかく、連絡帳に「ロックフェスに参戦しましたー」みたいなことが頻繁に書いてあったりします。
先生ー、フェス、3DAYS参加しちゃいましたー。
「遊ぶ時間があるのなら、まずは子どもの生活に必要な物を確認しようよ」と思ってしまうのは事実です。
被害妄想が激しい保護者
「いつもお友達に叩かれているみたいで」といった内容を連絡帳や口頭で頻繁に伝えてきて、加害者(と思っている)に対し馬事雑言を浴びせる保護者。
〇〇君がいつも叩いてくるみたいなので、その子と遊ばせないようにして。
その子のお家って何やってるんですかねー。
子どもが言ったことがすべて真実だと信じて疑わない様子です。
そのような子に限ってお友達を仲間外れにしたり、押したりといったことをしていることが多い!
お迎え時間を守らない親
降園時間の目安を登園時に連絡する保育園も多いですね。
保育園ではこの予定時間を見て、夕方の合同保育の編成を検討します。
「今日は17時には半数が帰る予定だから、17時には3クラス合同で行けそうだな」とか「今日の補食は15食だな」とか、1日単位で編成を組みなおします。
予定したお迎え時間を守らない家庭があると、この編成がくるってしまうのです。
お迎え時間を大幅に超えることが何度も続く保護者の場合は、職員会議などで「◯◯くん、17時お迎え予定とのことです。でも、実際は17時30分頃のはずですよー。笑」などと揶揄がちに伝達されてしまいますよ。
子どもの衛生状態が悪すぎる親
登園したばかりなのに、髪の毛がぐちゃぐちゃ、口元が食べかすだらけ・・という姿の子が一定数います。
ママのカレシはコウちゃん(仮名)。
どのようなお家でもそのようなことはありますが、子どもの衛生状態が常に悪い親に限って、子どもから「新しくママに彼氏ができた」という話を聞いたり、パパがお友達と旅行に行った話だのを聞くことが多い気がします。
何でも保育園のせいにする保護者
保育園の手指消毒のせいで手荒れがひどくなっちゃってー。
「子どもが手荒れしてしまったのは保育園での手指消毒のせい」とわざわざ連絡帳で説明してきた保護者の方。
いやいやいやいや・・家庭でクリームを塗るなりしてあげてください。
こちらの方は「体重が減ってしまったのは、保育園の給食を食べないせい」との連絡もくれています。
「お子様、野菜全般に加え肉もご飯も食べず、家でも同様のようですが、保育園で無理にでも食べさせた方が良かったですかあ?」とでも言いたくもなりますよね。
保育室内で電話する保護者
そう頻繁にいるわけではありませんが、モヤっとしてしまったのがこんな保護者。
登園時、子どもの持ち物の整理等で保育室内にいる間に、お父さんのスマホに着信が・・
どうやら部下からの電話のようですが、保育室内で躊躇なく電話を取るお父さん。
ああ、アポは明日だろ。そんなの今日中に終わらせとけよ。
それと俺はこれから〇〇さんとこ行くから・・なんたらかんたら
一般企業でも、取引先や他社で作業しているときは、その場にいる職員に配慮して、断りもなく着信に応答したりしませんよね?
保育士相手ならなぜ良いのかと疑問に思ってしまいました。
Webカメラで監視する保護者
保育室内がいつでも見えるWebカメラを設置している保育園も多いでしょう。
おそらく自身も仕事の昼食休憩中であろう午睡の時間帯にちょっとカメラを覗いてみるというなら良くある話。
保育士たちも「お仕事お疲れ様です」と心の中で呟きながら、カメラの動作を見ています。
一方、子どもたちが動いたらカメラも追跡してくる。保育園での活動のすべてを監視している方、いらっしゃいました。
「本っっっっ当に、暇だねえーーーーー」と心の中で大音量で叫んでしまいました。
保育園の外でも先生の役割を強いる親
当たり前ですが、仕事の時間以外は仕事中ではありません。
一方、保育園の先生は子ども好きだからいいよねと思うからか、休みの日に公園などでばったり園児と合うと、その場を立ち去ってお茶などに出かけてしまう保護者の方、少なくありません。
ちょっとトイレいってきまーす。せんせーよろしく。
「ここで怪我をしたら私のせいなのか?!」と相当モヤっとします。
保育園の先生は子ども好きですが、仕事中以外は園児の安全に責任は持てません。
服の汚れに細かい保護者
〇松屋の服なんて一度も着せたことがない。お古なんてありえないといったお家の方も当然のことながらいらっしゃいます。
某ベビー服ブランドのお洋服がとっても良く似合う子なのですが、保育園でついた服の汚れにも非常に細かいのが困ります。
子どもは汚す生き物、良く動き良く遊ぶからこそ成長が促せるというものですが、そのような思考はない様子。
昨日のTシャツの下の方に泥が付いていて、手洗いしたけど全然取れなくてー。泥遊びしてたら止めてもらえます?
せっかくの絵具を使った制作をしている場合でも、服が汚れるのを防ぐため、その子だけ背後から保育士が腕を持って、服には絶対に付けないように二人羽織状態で補助するという滑稽な活動にならざるをえません。
いつも仏頂面
なんでだか分かりませんが、常に仏頂面。話しかけても暗い顔で「はい、いいえ」しか答えない方がいらっしゃいます。
この場合、先生が保護者を嫌うということはありませんが、「話したくないのかな、話しにくいな」とは感じます。
このような保護者の場合、伝達必須事項は連絡帳に記入し、口頭での会話を避けられてしまいます。
無理に登園させる親
解熱剤を飲ませて熱を下げて登園させる保護者は困ります。
解熱剤が大好きな方は、後述の「呼び出し電話を無視する保護者」と一致します。
今日は朝からすごく元気でトミカでずっと遊んでいました☆
解熱剤が好きな方は、下痢症状がみられるのに一報もなく、連絡帳に「すごく元気です」などとあえて書いてくる率高しです。
医療機関を受診させない親
手足口病やインフルエンザなどだと一定期間登園できなくなるため、あえて医療機関を受診させない保護者も少なくありません。
もしくは「手足口病と病院が判断したが、登園は大丈夫です」といって、一日も欠席することなく登園を続ける人がいます。
お医者さんが登園大丈夫って言ってましたー。
医療機関が実際は何と言ったのかは保育園が知るすべはありません。
手足口病MAXな子を抱っこしながら、どうか自分や他の子たちに感染しませんように・・と祈るしかない保育士たちです。
仕事自慢をする保護者
自分は社長として成功したと自慢したいのか、自身が取材された雑誌を保育士に得意げに見せる保護者。
一回なら良いのですが何度もだと保育士たちも引き気味に・・
呼び出し電話を無視する保護者
発熱等によるお迎え要請の電話に、意地でも出ない保護者の方がいます。
これは、本当に困ります。
さらに、電話に出たとしてもお父さんは「今お迎えに行けないので、妻の方にかけてください」、お母さんにかけると「私も行けないので、夫にもう一度かけてください」。
押し問答の末、最初のお迎え要請電話から4時間後にお父さん到着。
そのような方が「〇〇君は本当にかわいい」などと連絡帳に書いていると、調子が良いなと白々しく感じてしまうのは正直な気持ちです。
子どもを預けた後も保育室内で監視
子どもを保育士に預けた後も、仕事には向かわず、そのまま玄関などからじっと様子を覗いている保護者の方がいます。
子どもの様子が心配なのは理解できますが、保育士以外の職業でも、例えば、仕事中のPCの画面を後ろからじっと見られていたら良い気分はしませんよね。
自分の職場では不用意に他人の作業を凝視しないマナーが守れるのに、保育士の仕事なら凝視・監視しても構わないという心理が透けて見え、残念な気分になりますね。
保育園内で自分の子をあだ名で呼ぶ親
連絡帳に「日曜日は公園でたっぷり遊んだえりたんでした。」とか電話連絡の際に、「そうちゃんなんですがー、風邪気味なので休みます」といったように、保育士とのコミュニケーションの中で自分の子をあだ名やちゃん付けで呼ぶ方。
個人的には苦手ですねえ。
役所や小学校受験など、自分の子のことを呼ぶ機会は多々ありますが、そのような場所ではあだ名で呼びませんよね?
保育士を目下と思っていることが透けて見えて不快な気分になります。
要望が異次元な保護者
保育園とベビーシッターを混同し、保育園では不可能な要望ばかりをする保護者の方も一定数います。
例えば、「苦手なお友達と席を離して欲しい」。
もめごとが多く、近づけるとケガをする可能性がある子ども同士の場合、保育士が判断して席順を離すなどの対応をします。
苦手かどうかでは席順は変えません。1人の要望を叶えるなら、クラス全員の要望を聞かないと不公平ですしね。
「今日は体調が悪いのでうちの子だけ室内遊びにしてほしい」などは、体調が悪い子だけを別に保育できる職員がいる日は可能ですが、職員がいない日はどうしても無理です。
そもそも、保育園に登園できる条件は身体の健康状態が良いこととなっているので、体調が悪いなら休むべきでしょう。
その他、保育士が言われて困惑してしまう要望については、下の記事も参考にしてくださいね。
まとめ
保育園の先生に嫌われるであろう保護者や親の特徴を、実際のエピソードを交えて紹介してきました。
先生たちがそっけない・塩対応な理由については、下の記事も参考にしてくださいね。
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