2025年1月24日、茨城県は土浦市内の認可外保育施設「オレンジ保育室」に対し、改善勧告に従わなかったとして、児童福祉法第59条第4項に基づき施設名を公表しました。
引用:オレンジ保育室/企業ネット
同施設は、立入調査の結果等を踏まえ改善勧告を行ったものの、指定した期日までに改善報告書が提出されなかったとのことです。
このため、改善勧告に従わない施設として施設名が公表されました。
現役保育士の見解
この保育室が受けていた改善勧告の内容は次のとおりです。
- 無資格者1名での乳幼児を保育している日があった。
保育従事者の数は主たる開所時間である11時間については、基準に定める数以上であること。
ただし、2人は下回ってはならない。
また、従事者のおおむね3分の1以上は保育士又は看護師であること。
認可外保育施設指導監督基準
- 安全計画を策定していない。
安全計画を策定し、当該安全計画に従い、児童の安全確保に配慮した保育の実施を行うこと。
認可外保育施設指導監督基準
- 書面等の交付がされていない。
利用者と利用契約が成立したときは、その利用者に対し、契約内容を記載した書面等を交付すること。
認可外保育施設指導監督基準
- 労働者名簿、賃金台帳、資格証の提出を求めたが提出がないため確認できない。
職員及び保育している児童の状況を明らかにする帳簿を整備しておかなければならないこと。
認可外保育施設指導監督基準
児童票、利用記録等の提出を求めたが提出がないため確認できない。
職員及び保育している児童の状況を明らかにする帳簿を整備しておかなければならないこと。
認可外保育施設指導監督基準
深夜4時までの保育室
同保育室の開所時間は、朝9時から深夜4時です。
土浦市内の認可保育園は45園ありますが、深夜帯に開所している保育園は一園もありません。
土浦市認可外保育施設は11園あり、深夜帯に開所している保育園は1園のみのようです。
資格者が急病で出勤できない場合、「本日は無資格者しかいないので閉所します」と言われても預け先が見つかるようには到底おもいません。
行政による指導は必要とは思いつつ、その前に「夜間に働かなくてはならない親子の受け皿の整備は?」と腑に落ちない気持ちになりますね。
まとめ
2025年1月24日、茨城県が改善勧告に従わなかった施設名を公表した件について、紹介してきました。
その他の保育園での事故に関するニュースは、下記を参照してください。
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