2025年7月8日、東京都中央区が認可保育園の保育士による虐待が疑われる不適切保育の事案が発生したと発表しました。

引用:ほっぺるランド佃
運営会社である株式会社テノ.コーポレーションは、次のとおり保護者会を開催予定と告知しています。
概要や経緯、今後の対応につきましては、今週末に行われる保護者会終了後、公表させていただきます。
不適切保育が行われていたとされているのが「ほっぺるランド佃」です。
この保育園は、タワーマンションの一角に位置し、音楽療法士によるミュージックセラピーを取り入れたり、ボルダリングスペースを完備するなど環境としては魅力的にうつります。
直近の第三者評価でも高い評価を獲得している保育園です。
現役保育士の見解
保護者会は、今週末=7月第2週週末に行われる予定とされ、詳細については発表されていない中、中央区は不適切保育発生の事実だけを発表しています。
不適切保育を行なった保育士の懲戒解雇処分
現在不適切保育を行った保育士には、懲戒解雇処分を下しており保育業務に一切関与しておりません。
不適切保育の内容は2025年7月8日の発表時点では明らかにされていませんが、当該保育士の懲戒解雇処分は下されているようです。
懲戒解雇レベルなので、どのような内容なのか気になるところです。
背中やわき腹を打撲の不適切保育
2025年7月14日、株式会社テノ.ホールディングスと中央区が続報を発表。
不適切保育の具体的内容を公開しました。
2025年6月26日
- 保育士Aが、忘れ物をとりに保育室に入室した際、園児Bの背中を殴打する当該保育士を目撃
- 当該保育士が園児Bを殴打していた旨、保育士Aより報告を受けた園長が保育室へ向かい、園児Bを別室へ移動
- 保育記録カメラの映像で、園児を殴打したことが確認されたので、当該保育士に聞き取りを実施したところ殴打した事実を認めた
- 降園の時に、当該保育士と園長が保護者に対し、本件の経緯説明と謝罪
- 園長が本部(テノ.コーポレーション)に報告、本部職員が園へ急行し、状況の把握・カメラ映像を確認・殴打の事実を把握
- 当該保育士に対し、自宅謹慎命令を発令
- 不適切保育発生日の夜、本部より園児Bの保護者に謝罪
- 6月27日、本件について園長から中央区へ報告
2025年6月17日
6月26日の不適切保育発覚に伴い、現存する保育記録カメラの映像を確認し、次の不適切保育を確認。
- 給食前の園児の着替え対応中、ほかの保育士が給食配膳のため一時その場を離れた際に、当該保育士が園児Cの右脇腹を殴打している場面を確認
- 6月27日夜、園児Cの保護者へ連絡し謝罪
ちなみに、保育記録カメラがあるといっても全期間分を保存しておくことは不可能で、長くても2-3か月分のはずです。
それ以前の当該保育士の行動については、明らかになっていません。
報告から謝罪までの対応は早い
ほっぺるランド佃における不適切保育では、発生が昼で園長や本部への報告から謝罪までが夕方の降園までに行われています。
5-6時間以内でしょう。対応は非常に早く、組織を挙げての隠蔽という意図は感じられません。
また、不適切保育の現場を目撃した他の保育士も驚いたのか、即座に園長に報告しており、園長もすぐに事実確認に動いています。
発覚までは、本当に他の保育士も当該保育士が不適切保育をしていることを知らなかったのであろうことが伺えます。
殴打は駄目です。
それにしても、この保育園では休憩を保育室外で取れるようになっているのですね。
うらやましい。
多くの保育園では、休憩も保育室内、すなわち園児の午睡の見守りや寝ない子の保育をしながら過ごしているので休憩時間は皆無です。
労働基準法違反ですねえ。
お昼寝中に先生がしていることについて詳しくは、下の記事で解説しています。
まとめ
2025年7月8日、東京都中央区が発表した認可保育園における不適切保育事例について、紹介してきました。
不適切保育に関するニュースは、下記を参照してください。
一方、不適切保育があるのは事実ですが、保育士全員を同じ目で見て欲しくないというのが現役保育士としての願いです。
保育園生活については、漫画「実録 保育士でこ先生」あたりも読んでみてくださいね。
保育士と園児とのやり取りを正確に描きながらも、マンガとして面白いです。

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