保育士として働いています。
近年は35℃を超える猛暑日も珍しくなく、
「保育園って熱中症対策ちゃんとしてるの?」
「外遊びして大丈夫?」
「水分補給は足りている?」
と不安になる保護者の方も多いでしょう。
実際、保育園では熱中症警戒アラート・気温・湿度を確認しながら、外遊びやプール活動を細かく調整しています。
この記事では、現役保育士の視点で、
- 保育園の熱中症対策
- 外遊び・散歩の判断基準
- 水分補給の実態
- プールや水遊びの対応
- 注意したい保育園の特徴
などを、実際の現場ベースでわかりやすく解説します。
保育園では熱中症対策どうしてる

保育園の熱中症対策は、各園の判断だけで決めている訳ではありません。
こども家庭庁などの通知をもとに、
- 水分補給
- 活動制限
- プール実施判断
- 環境整備
などを行っています。
このため、猛暑日は、「今日は戸外活動をやめる」
判断をすることも増えています。
実際に行われる基本対策
保育園で一般的なのは次のような対策です。
- 水分補給を増やす
- 外遊び時間を短縮する
- 園庭へ日陰を設置する
- WBGT(暑さ指数)を確認する
- 帽子を着用する
- 打ち水をする
- プール中止を判断する
- 室内遊びへ変更する
近年は「夏でも外遊び」が減り、室内活動中心になる園も多いです。
熱中症警戒アラート時の対応

近年は、環境省・気象庁から発表される「熱中症警戒アラート」が出る日も珍しくありません。
保育園ではアラートが出ても休園しませんが、活動内容を大きく変更する判断材料になります。
実際には次のような対応をする園が多いです。
- 園庭遊びを中止し室内遊びへ変更
- 散歩・遠足・戸外活動を中止
- プールや水遊びを短縮、または中止
- 水分補給回数を増やす
- エアコン設定温度や換気方法を調整
- 午睡環境(室温・湿度)の見直し
- 延長保育時間帯の水分補給強化
保育士として感じるのは、以前は「暑いけど午前中なら外遊びしよう」と判断していた気温でも、今は安全優先で最初から室内活動に変更する園が増えているということです。
特に0〜2歳児は自分で暑さや喉の渇きを十分に伝えられません。
顔色や汗の量、機嫌、食欲などを見ながら「まだ遊べる」ではなく「少しでも危険なら止める」という考え方が一般的になっています。

今日はプールだったのにな。
室内遊びばかりになるのは辛い。
なお、熱中症警戒アラートが出ていなくても暑さ指数(WBGT)が高ければ活動中止になることがあります。
次で詳しく説明します。
外遊びを中止する基準は?

「今日は暑いけど園庭で遊んだのかな?」と気になる保護者も多いでしょう。
実は保育園では、単純な気温だけではなく暑さ指数(WBGT)を参考に外遊び可否を判断している園があります。
暑さ指数は、
- 気温
- 湿度
- 日差し(輻射熱)
を含めた指標です。
たとえば気温30℃でも湿度が高ければ危険度は上がります。
保育園でよくある判断例は次のようなイメージです。
比較的安全
朝の短時間外遊び・散歩を実施
注意
活動時間短縮・水分補給増加
危険
園庭遊び中止・室内活動へ変更
非常に危険
プールや水遊びも中止になることがある
特に近年は、
- 午前10時前で外遊び終了
- 園庭よりエアコンの効いた室内遊び中心
- 散歩を夏季は数か月休止
という園も珍しくありません。
保護者から見ると「最近全然外遊びしていない」と感じるかもしれませんが、外遊びを減らしている=安全配慮をしている場合も多いです。
一方で、真夏でも十分な水分補給や休憩なしに長時間外遊びを続ける園なら注意が必要でしょう。
園の安全管理に不安がある場合は、こちらも参考になります。
▶ 「おすすめしない保育園の特徴|保育士が感じる危険サイン」
また、夏の保育園生活全体(プール・水遊び・持ち物)については以下の記事で詳しく解説しています。
保育園の水分補給は実際どのくらいしてる?
夏場はかなり頻繁に水分補給します。
例えば真夏日なら、
10:00 活動前
10:40 外遊び後
11:30 給食時
15:00 おやつ時
16:00 降園前
など、1日6回以上になることもあります。
ただし、
「水分補給時間がある」
と
「十分飲めている」
は別問題です。
遊び優先で飲まない子もいます。
水筒のお茶が減っていなくて不安な場合
保護者から非常によく聞かれるのが、
「帰宅しても水筒が減っていない」
という相談です。
実際には、
- 園で補充している
- 子どもが飲まない
- 水筒以外で飲んでいる
など理由はさまざまです。

水筒のお茶が減っていない理由について、詳しくはこちらで解説しています。
猛暑日の外遊びはどうなる?

昔より明らかに外遊び時間は短くなっています。
35℃近い日は、
園庭遊び中止
↓
室内運動へ変更
となることが多いです。
保育士側としても、
熱中症リスク > 外遊び経験
という判断になります。
園庭に簡易屋根を作る
園によっては、
- タープ設置
- 日陰シート
- テント
などで日陰を増やします。

風が吹くと破けていくので毎年屋根を作り直している気がします。
打ち水・地面温度を下げる
滑り台や園庭は非常に高温になります。
そのため、
- 打ち水
- 水撒き
- 地面確認
を頻繁に行います。
帽子を濡らして被ることもある
保育園の外遊びでは必ず帽子を被ります。
帽子を水に浸してそれを被る!
実際かなりやります。

帽子にシャワーをかけたり、帽子を水を入れたたらいに浸すのじゃ。
帽子を水に浸すとか家庭では、水遊びでもない限りなかなかしないのではないでしょうか。
外遊び後はすぐに全身着替えというスケジュールになっている保育園も多いですしね。
多少服まで濡れても支障ありません。
外遊び後は当然、帽子が濡れているので保育士が干して翌日も使えるようにしていますよ。
保育園のプールでの熱中症対策
最近はプール中止が増えている
熱中症警戒アラートが出たり、ガイドラインの基準値以上の気温に達した場合は、プールに入らないという対応をします。
このため、1年中一度もプールができなかったという保育園も相当数にのぼっているのが現状です。
ごく短時間でプール遊びをする
園庭には屋根を設置するなどの対策をしたうえでプール遊びをしますよ。
15〜20分程度で終了し、その前後で水分補給をします。
保育園の水遊びやプール時の注意点についてはこちらでも詳しく解説しています。
▶ 保育園の水遊び・プール完全ガイド
関連記事:
▶ 水遊び時の着替え事情
家庭でできる熱中症対策|保育園任せにしない工夫
保育園では熱中症対策をしていますが、
朝の体調や睡眠不足、水分不足は家庭での生活に左右されます。
特に重要なのは次の4つです。
- 登園前後の水分補給
- 朝食を抜かない
- 汗を吸う服を選ぶ
- 睡眠不足を避ける
登園直前に一口・降園直後に一口
おすすめは、
登園直前
水分を一口飲む
降園直後
水分を一口飲む
です。
登降園時は保護者も「早く職場・家に向かわなくては」と急ぎがち。
きちんと水分を採らせてから移動しようという気持ちになれないのが現状ではないでしょうか。

朝ごはんでお茶飲んでたのに「もう出る時間だ」って切り上げるの止めてな。
だったら、保育室に入る前に水飲ませてね。

「早く帰って夕飯の買い物だ」って、その前にお茶でも飲んでから行きましょうよ。
登園直前・降園直後の一口をおすすめする理由
保育園ではお茶などの水分を提供していますが、提供時間は園内調理師が対応できる時間のみである園が多いです。
よって、保育園の麦茶が飲める時間は、朝9時から15時30分程度になるのですね。
保育園の開所時間=保育園で麦茶提供できる時間
と勘違いしがちなので要注意です。
調理室が稼働していない時間帯は、家庭から持参した水筒やマグなどで水分補給することになります。
水筒やマグはロッカーの上の手の届かない位置や廊下に置かれていたりすることもあり、水分補給のフォローが徹底しにくいのが事実です。
登園直前および降園直後には、意識して水分を採ってから保育園内に入る・出るということをすることをおすすめしますよ。
朝食を抜かない|朝ごはん不足は熱中症リスクにつながる
朝は時間がなく、
「牛乳だけ」
「一口食べて終わり」
「保育園でおやつがあるから大丈夫かな」
となる日もありますよね。
しかし、夏場は朝食を抜くことで水分や塩分、エネルギー不足となり、熱中症リスクが高くなることがあります。
特に子どもは体が小さく、大人より体温調節が未熟です。
朝から十分な水分やエネルギーを補給できていないと、登園後の活動や外遊びで疲れやすくなります。
実際にはこんなことが・・
登園直後からゴロゴロしながら元気がないお友達。朝9時10分に

せんせー、給食出してー。
夕方の降園時にお家の方に聞いてみると、「いやいやが激しかったので朝ごはんは食べられませんでした」とのことでした。
理想は、登園前に
- 汁物(味噌汁・スープ)
- 果物
- ご飯やパン
- 麦茶や水
などを少しでも口にすることです。
忙しい朝は完璧でなくて大丈夫ですが、「何も食べない・飲まないまま登園」は避けたいところです。
汗を吸う服を選ぶ|夏は服装も熱中症対策のひとつ
保育園では夏でも、
- 外遊び
- 水遊び
- 室内運動
など活動量が多く、子どもは驚くほど汗をかきます。
そのため、服装選びも熱中症対策として重要です。
おすすめなのは、
- 綿素材など汗を吸いやすいもの
- 薄手で乾きやすいもの
- 動きやすく風通しが良いもの
です。
反対に、
- 厚手生地
- 乾きにくい素材
- 装飾が多く熱がこもりやすい服
は暑い時期には負担になることがあります。
また、汗をかいた服を長時間着たままだと体温調節がうまくできず、不快感やあせもの原因になることも。
保育園では夏場、1日に何回も着替える子も珍しくありません。
着替えを多めに準備しておくと安心ですよ。
関連記事:
▶ 保育園の0歳児の服装・夏の準備
▶ 保育園用Tシャツ選びで失敗しやすいポイント
睡眠不足を避ける|寝不足の日は熱中症リスクが高くなることも
意外と見落とされやすいのが睡眠です。
大人でも寝不足の日は暑さがつらく感じますよね。子どもも同じで、睡眠不足は体温調節機能や体力低下につながることがあります。
例えば、
- 夜更かしした翌日
- 夜中に何度も起きた日
- 早朝覚醒した日
などは、保育園でも午前中から機嫌が悪かったり、活動中に疲れやすかったりする様子が見られます。
特に夏は暑さそのものが負担になるため、
「寝不足+高温」
が重なると体への負荷はさらに大きくなります。
保育園では午睡時間がありますが、午睡だけで睡眠不足を補うのは難しいものです。
前日の睡眠が短かった日は、連絡帳や登園時に
「昨日あまり眠れていません」
と一言伝えておくと、保育士側も活動量や体調を意識して見守りやすくなります。
睡眠時間だけでなく、「よく眠れたか」も夏の体調管理では大切ですよ。
まとめ
保育園では近年、
- 外遊び短縮
- 水分補給増加
- プール中止
- 日陰設置
など、以前よりかなり厳しく熱中症対策をしています。
ただし対応には園差もあります。
気になる場合は遠慮せず保育士へ確認して大丈夫です。
また、
「うちの子、水筒のお茶が減っていない…」
という不安がある場合は、実際の保育園事情をこちらで詳しく解説しています。
関連記事:
▶ 保育園で水筒が減ってない…お茶を飲んでいない?
夏の保育園生活全体を知りたい方はこちら
▶ 保育園の水遊び・プール完全ガイド
