先生にこれ聞いて!保育園見学の質問リスト「散歩によく行くかなんて愚問」

保育園見学質問

共働きの現役保育士です。

各保育園の真の姿は、中で働く職員に直接話を聞いたり、見学に出向かないと見えてこないものだと思います。
保育園の中の人である筆者ですら、働きはじめ、質問してみて「知らなかった」と気がつくことばかりです。

今回は、候補となる保育園の真の姿を見るために効果的な質問をリスト形式で紹介します。

質問は1・2回が限度 1問で深掘りが正解

運良く保育園見学の予約が取れたとしても、見学時間は20分から長くても1時間といったところでしょう。

限られた時間の中で効率的に情報を得るため、そんなのHPに書いてあるだろというような質問に時間を割くべきではありません
電話等で質問に答えてもらう際も、質問1つでどれだけ深掘りできるかが勝負です。

例えば、「保育室の広さは?」などという、ありきたりな質問をしている場合ではありません。
「保育室の清掃の頻度は?」などの突っ込んだ質問で、その保育室がいかに整備されているか、清潔を保てているかまでチェックすべきです。

保育園見学ではこれ聞いて!質問リスト

現役保育士の目線で、これを聞かれたら困るけど、保育園の真の姿が分かるであろう質問リストを掲載します。

◯◯組の場合だとお散歩には週何回くらい行っていますか?

子どもが活発なタイプの場合、保育園でもお散歩や外遊びをたくさんしてほしいと思うでしょう。その際、お散歩の頻度を聞くために「お散歩の回数は多いのですか」と聞いてしまいがちです。

多いですかと問われると、保育園の先生も「よくでかけてますよ」などと答えるでしょう。ここは、”◯◯組(子どもが入るであろうクラス名)の場合は”など、具体的なワードを盛り込んで突っ込んで聞いてください。

「◯◯組さんは、昨日も◯◯公園に行っていましたよ-」などと、本当にお散歩に行っていることが分かるような情報が得られるはずです。

保護者会の役員は年に何回くらい集まりますか?

保護者会があるかどうかとその活発度は気になるところです。「保護者会はありますか?」と聞きがちですが、盲点なのが保護者会がある場合でも、年会費の集金があるだけで保護者が参加する会議等は一切ない園も多いことです。
このような園では保護者会費名目で集金することを目的にしているため、保護者に活動を強いることはありません。この点、保護者に働いてもらうことを目的とした小学校のPTAとは大きく異なりますね。

一方、積極的に保護者が関わって行事を盛り上げる園もあり、保育園により保護者会のあり方は全く異なります。

保護者会参加の負担度合いが知りたい場合は、「保護者会の役員は年に何回くらい集まりますか?」と保護者会が存在する前提で聞いてみることです。この質問ひとつで、会がなければ「ありません」と回答が得られ、会がある場合は役員の会合の回数という具体的な情報が得られます。

アレルギー対応食は子どもにどのように手渡されますか

アレルギー持ちのお子さんの場合、「アレルギー対応食はありますか」という根本的な質問をするよりは、「アレルギー対応食は調理師から保育者、保育者から子どもにどのように手渡されますか」と一歩踏み込んだ質問をするべきです。

保育園で提供される給食については厚生労働省が基準を設けていて、まともな保育園なら基準にしたがって調理・提供しています。よって、アレルギー対応はしているかという根本的な質問に時間を割くのではなく、その給食がどのような手順で子どもの手に渡るのかを質問1つで聞くべきです。
給食提供の手順を聞くことで、その保育園の安全への取り組みの姿勢を確認することができますよ。

給食はおいしいですか?

給食のクオリティを重視するなら、是非、見学会の説明担当保育士に「給食はおいしいですか?」と単刀直入に聞いてみてください。自園調理の保育園では大半の場合、勤務する職員も園児と同じ給食を食べているからです。
概ね「美味しいですよ」と回答してくれるはずですが、答えに窮することなく瞬時に、笑顔で美味しいと答えてくれる保育園なら最高ですね!

急な土曜保育も対応可能ですか

土曜保育の有無については、資料やWebサイトなどで事前に確認してから見学会に参加するほうが良いでしょう。

先生に質問するときには「土曜保育は可能か?」ではなく、「土曜保育を利用する場合、どのような手続きが必要なのか、急な土曜保育も対応可能か」と踏み込んで質問してみてください。
かなり先の土曜保育を事前申告する必要があったり、急な利用希望に対応できない園もありますが、手続き方法は各園によって異なるため質問して解決すべきです。

仕事が休みの日も預けられますか

保育園は基本的に就労等が目的で利用許可が出ているはずです。一方、仕事が休みの日には預けられないということではありません。
1人でも休みだと助かると毎日思いながら保育にあたっている保育士の立場では、仕事が休みの日は家庭保育してほしいというのが本音です。このため、休みの日は家庭保育を推進している保育園があります。
一方、運動会や発表会の練習が滞るなどの理由から、できれば毎日来てほしいという保育園もあります。

親の仕事が休みの日の利用可否は保育園によってスタンスが異なる部分であるため、質問をして確認しておくことをおすすめします。

質問しない

実際の見学会参加者の7割くらいは「質問はしない」というスタンスの方です。

見るべき優先順で掲載!保育園見学チェックリスト」の記事でも解説していますが、最優先でやるべきことは「園児や先生の様子を観察すること」です。

質問ばかりしていると観察に時間を割けなくなってしまいます。
質問は全くしないが、その分、目と耳を良く澄ませて観察することに集中するのも正解です。

まとめ

利用候補となる保育園の真の姿を見るためには、ぐだぐだ3問質問するより、効果的な質問を1つすべきです。

今回は、現役保育士の立場から、先生がタジタジと冷や汗してしまう効果的な質問を紹介してきました。

保育園見学の予約が取れたのなら、質問以外に是非、子どもの目や職員の姿をじっくり観察していただきたいです。保育園見学でチェックしたいポイントについては、次の記事で紹介していますので、合わせて参照してくださいね。

保育園には個性があります。是非、お子さんに最適な場所を見つけてくださいね。

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