保育園見学の予約は取れたものの、
- 何を質問すればいいの?
- 質問しないと印象が悪い?
- 0歳児なら何を聞くべき?
と悩む方は多いのではないでしょうか。
実際、保育園見学では質問をしない保護者もたくさんいます。
しかし、限られた時間の中で気になることを確認しておくと、入園後の「こんなはずじゃなかった」を防ぎやすくなります。
この記事では現役保育士の視点から、
- 保育園見学で聞くこと
- 質問リスト
- 0歳児で確認したいポイント
- 質問しなくてもよい内容
- そもそも質問すべきか
をまとめました。
まずは最低限聞いておきたい質問から確認していきましょう。
保育園見学の流れや持ち物、服装などを先に確認したい方は、こちらのまとめ記事をご覧ください。
保育園見学でいつ質問すべきか
保育園見学の時間は、園により異なりますが、平均すると20分から25分程度です。
質問するタイミングはいつでも良いのですが、一通り園内を回った後の質疑応答の時間がおすすめです。
園内を回りながら質問しても良いのですが、在園児がいるので長々と話すことは控えましょう。
保育園見学ではこれ聞いて!質問リスト

現役保育士の目線で、これを聞かれたら困るけど、保育園の真の姿が分かるであろう質問リストを掲載します。
◯◯組の場合だとお散歩には週何回くらい行っていますか?
子どもが活発なタイプの場合、保育園でもお散歩や外遊びをたくさんしてほしいと思うでしょう。
その際、お散歩の頻度を聞くために「お散歩の回数は多いのですか」と聞いてしまいがちです。
多いですかと問われると、保育園の先生も「よくでかけてますよ」などと答えるでしょう。ここは、”◯◯組(子どもが入るであろうクラス名)の場合は”など、具体的なワードを盛り込んで突っ込んで聞いてください。

チューリップ組は週何回くらいお散歩に行っていますか。
たった1問ですが、「チューリップ組さんは、昨日も◯◯公園に行っていましたよ-」と、散歩した場所といった2次情報を含めた回答が得られるでしょう。
保護者会の役員は年に何回くらい集まりますか?
保護者会があるかどうかとその活発度は気になるところです。
「保護者会はありますか?」と聞きがちですが、盲点なのが保護者会がある場合でも、年会費の集金があるだけで保護者が参加する会議等は一切ない園も多いことです。
このような園では保護者会費名目で集金することを目的にしているため、保護者に活動を強いることはありません。この点、保護者に働いてもらうことを目的とした小学校のPTAとは大きく異なりますね。
一方、積極的に保護者が関わって行事を盛り上げる園もあり、保育園により保護者会のあり方は全く異なります。
保護者会参加の負担度合いが知りたい場合は、「保護者会の会議はありますか?」と保護者会が存在する前提で聞いてみることです。

保護者会の役員は年に何回くらい集まりますか?

保護者会が行う仕事は何ですか。
この質問ひとつで、会がなければ「ありません」と回答が得られ、会がある場合は役員の会合の回数など具体的な情報が得られます。
アレルギー対応食は子どもにどのように手渡されますか
アレルギー持ちのお子さんの場合、「アレルギー対応食はありますか」という根本的な質問をするよりは、「アレルギー対応食の配膳の流れを教えてください」と一歩踏み込んだ質問をするべきです。

アレルギー対応食は調理師から保育者、保育者から子どもにどのように手渡されますか。
保育園で提供される給食については厚生労働省が基準を設けていて、まともな保育園なら基準にしたがって調理・提供しています。
よって、アレルギー対応はしているかという根本的な質問に時間を割くのではなく、その給食がどのような手順で子どもの手に渡るのかを質問1つで聞くべきです。
給食提供の手順を聞くことで、その保育園の安全への取り組みの姿勢を確認することができますよ。
給食はおいしいですか?
給食のクオリティを重視するなら、是非、見学会の説明担当保育士に「給食はおいしいですか?」と単刀直入に聞いてみてください。
自園調理の保育園では大半の場合、勤務する職員も園児と同じ給食を食べているからです。

給食はおいしいですか?
概ね「美味しいですよ」と回答してくれるはずですが、答えに窮することなく瞬時に、笑顔で美味しいと答えてくれる保育園なら最高ですね!
急な土曜保育も対応可能ですか
土曜保育の有無については、資料やWebサイトなどで事前に確認してから見学会に参加するほうが良いでしょう。
先生に質問するときには「土曜保育は可能か?」ではなく、「土曜保育を利用する場合、どのような手続きが必要なのか、急な土曜保育も対応可能か」と踏み込んで質問してみてください。
かなり先の土曜保育を事前申告する必要があったり、急な利用希望に対応できない園もありますが、手続き方法は各園によって異なるため質問して解決すべきです。
仕事が休みの日も預けられますか
保育園は基本的に就労等が目的で利用許可が出ているはずです。一方、仕事が休みの日には預けられないということではありません。
1人でも休みだと助かると毎日思いながら保育にあたっている保育士の立場では、仕事が休みの日は家庭保育してほしいというのが本音です。このため、休みの日は家庭保育を推進している保育園があります。
一方、運動会や発表会の練習が滞るなどの理由から、できれば毎日来てほしいという保育園もあります。
親の仕事が休みの日の利用可否は保育園によってスタンスが異なる部分であるため、質問をして確認しておくことをおすすめします。
質問しない
実際の見学会参加者の7割くらいは「質問はしない」というスタンスの方です。
確かに、質問ばかりしていると観察に時間を割けなくなってしまいますね。
保育園見学で、最優先でやるべきことは「園児や先生の様子を観察すること」です。
質問しない代わりに、
- 園児の表情
- 保育士同士の雰囲気
- 保育室の整理整頓
などを観察する方が有益な場合もあります。
チェックポイントについては下の記事で詳しく解説しています。
0歳児の保育園見学で質問するなら
0歳児クラスへの入園を考えている場合は、1歳児以上から入園する場合と比べて確認事項が増えます。
0歳児クラスの一日の流れについては、先にこちらの記事を読むと質問したい内容が整理しやすくなります。
0歳児での入園の場合、例えば、
- ミルク
- 離乳食
- 午睡
などは、一人ひとりに合わせた対応が必要になりますが、見学時に確認できると安心ですね。
ここでは、現役保育士の立場から、0歳児の保育園見学で聞くと効果的な質問を紹介します。
ミルクや哺乳瓶はどこで管理していますか
ミルクの調乳や哺乳瓶の消毒など、安全・清潔に行われているかは気になるところですが、一手順ずつ聞くことは到底不可能です。
1問で深堀りするなら

ミルクや哺乳瓶はどこで管理していますか?
と聞いてみてください。
調乳や消毒手順などについては、保育所が守るべき国のガイドラインがあります。
「安全にミルクを提供していますか」と質問したところで、保育園側も「ガイドラインに準拠していますよ」くらいにしか回答できません。
ガイドラインには
- 哺乳瓶、乳首等の調乳器具は、適切な消毒を行い、衛生的に保管する
- ミルク(乳児用調製粉乳)は、使用開始日を記入し、衛生的に保管する
程度にしか記載されていないため、”衛生的に”保管する方法は保育園にゆだねられています。
ミルクや哺乳瓶はどこで管理しているかのたった1問で、
- ミルクは飲ませてもらえること
- 保管場所が管理されていること
- ミルクや哺乳瓶の管理ルールが実運用されていること
まで、確認することができますね。
管理場所を問われても回答が得られなかった場合は、ミルク対応ができるか・管理ルールがあるのかという点に疑問が残る園と言えそうです。
家庭での食事と大きく異なるのはどんなところですか
0歳児の場合、離乳食への対応も重要な確認ポイントです。
だからと言って、園見学で気になる点を矢継ぎ早に聞く時間はありません。
保育園での離乳食提供はガイドラインについて進められています。
- アレルギーへの対応
- 食材の種類
- 食材の切り方や調理方法
まで、細かく決められています。
このため、食材の固さや調理について聞いても「ガイドラインの通りに進めています」という回答が返ってくることが多いでしょう。
離乳食について質問するなら、

家庭での食事と違うのはどんなところですか。
こんな質問は、1問で深堀りできる質問としておすすめです。
保育士としては「そんなこと聞かれても」と悩む質問です。
この困る質問に「うーん・・」と考えた後、
- 市販品の離乳食を家庭で食べている場合、保育園の離乳食はとろみが少ないと思いますよ
- お友達と一斉に食べるので、時間が必ず決まっているところですかね
とか、その保育士個人の経験を元に真摯に回答してくれるなら、頼って正解の保育園のはずです。
発熱の際にお迎え要請は何度が基準ですか
0歳児は体調を崩しやすく、入園後しばらくは発熱や感染症でお迎えの連絡を受けることも少なくありません。

保育園からお迎えの要請連絡が来る基準は何度なのか。
ここが共働き家庭の悩みに直結します。
保育所の一般的な登園基準では、
- 朝の時点で37.5℃以上の熱が出ていた場合
- 前日や24時間以内に38.0℃以上の熱が出ていた場合
登園を控えるのが基本とされています。
よって、保育中もこの基準値を超えたら、仕事中の保護者に連絡をし速やかなお迎えを要請します。
さて、連絡をするのが37.5℃なのか38.0℃なのかは、保育園によって判断が異なります。
また、過去に熱性けいれんを起こしたことがある園児の場合は、37.3℃でお迎えを要請するというルールになっていることもあります。
保育園から職場までが遠い方などは、

発熱の際にお迎え要請は何度が基準ですか
こんな確認をしておくと入園後に焦らずに済みますね。
子ども目線では、少しでも体調が悪い時には一刻も早く迎えに来て欲しいところですが、働く親目線では、37.5℃なのか38.0なのかで大きく状況が変わります。
慣らし保育はどのくらいの期間ですか
0歳児の入園では、慣らし保育についても確認しておきたいところです。
慣らし保育の期間は園によって異なり、
- 1週間程度
- 2週間程度
- 子どもの様子を見ながら調整
など様々です。
職場復帰の日程を考えるうえでも重要なため、

慣らし保育はどのくらいですか。
と聞いておくことをおすすめします。
多くはないですが、
- 慣らし保育0日という子もいます
- 子どもが慣れるまでです
という保育園の場合は、さらに深堀りが必要です。
「慣らし保育0日でOK」というのは親目線ではありがたい保育園のように見えますが、子ども目線では負担が大き過ぎます。
「子どもが慣れるまで」ということは、慣らしOKとならないと復職できない保育園であるという可能性もあります。
慣らし保育の進め方や一般的なスケジュールについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。
保育園見学で質問しないと印象が悪い?
結論からいうと、公立・認可保育園の場合、見学会で質問をしなくても不利になることはありません。
2号認定・3号認定の入園可否は市区町村が利用調整によって決定するため、見学会で質問したかどうかが選考に影響することはありません。
そもそも、見学会に誰が参加したかすら、保育園から市区町村に報告することはありません。
実際に保育園見学会では、質問をしない保護者も珍しくありませんよ。
私が勤務してきた園の印象では、複数組が参加する見学会の場合、質問をするのは全体の2割程度です。
残りの多くの方は園内を見たり、職員の説明を聞いたりすることに集中しています。
集団見学会では質問しない人の方が多い
保育園見学は20〜30分程度で終わることが多く、その中で
- 園児の様子
- 保育士の表情
- 保育室の環境
- 園内の雰囲気
を確認しなければなりません。
そのため、質問を考えるよりも観察に集中する保護者も多くいます。
無理に質問を作る必要はない
初めての保活、初めてきた場所で、質問することすら出てこないのは当然のことです。
無理に質問しても、得られる情報は増えません。
質問よりも
「今日は見学させていただきありがとうございました」
と一言の挨拶の方が意味があります。
ただし個別見学の場合は質問しやすい
一方で、1組ずつ案内する見学では担当職員と話す時間が長いため、質問をする保護者が多い印象です。
在園児の持ち物を見ながら、通園バッグの種類や靴の形状など、細かいところまで質問している方もいらっしゃいます。
どんなことでも遠慮なく確認して問題ありません。
保育園見学で質問しなくてもよいこと

短い保育園見学。聞くと効果的な質問がある一方、聞いたって無意味・保育園の職員は答えられない質問も存在します。
入園できますか
入園を希望している保護者にとって、最も気になるのは「入園できるかどうか」ではないでしょうか。
そもそも入園の可能性がない保育園を見学しても時間の無駄ですから。
そのため、

0歳児クラスは入園できますか。

今年は入りやすそうですか?
と質問したくなる気持ちはよく分かります。
実際、保育園の先生たち、入園できるかはだいたい分かるのです。
0歳児・1歳児は在園児の妹弟で埋まっちゃうので。

サナちゃん弟とユイト君妹、〇〇ちゃんちと〇〇君ち・・。
これで来年の1歳児クラスいっぱいだね。
しかし、公立や認可保育園の場合、入園の利用調整を行うのは市区町村です。
保育園の職員は募集人数の見込みを把握していても、実際に誰が入園できるかまでは決められません。
入園できる可能性を知っていても口外するわけにもいかないので、入れるかを保育園の職員に聞くのはお止めください。
保育時間や入園申込方法など
保育園の入園申し込みなど市区町村が決めている手続きについて、保育園見学で聞くのはおすすめしません。

市役所にお尋ねください。
としか回答できないし、実際、間違った情報を伝えかねないので何も言えません。
せっかくの見学会で無駄な時間が生じてしまいますね。
ホームページに書いてある内容
保育園見学では、ホームページや入園案内を見れば分かる内容を質問するのはおすすめしません。
見学会の時間は20〜30分程度しかないことが多く、その間に園の雰囲気や子どもたちの様子を確認しなければなりません。
例えば、
- 開園時間
- 延長保育の時間
- 定員
- 年間行事
- 保育料以外にかかる費用
などは、ホームページや自治体の入園案内に掲載されていることがほとんどです。
もちろん事前に確認しても分からなかった点を質問するのは問題ありません。
しかし、資料を見れば分かる内容に時間を使うよりも、
- 慣らし保育はどのように進めますか
- 仕事が休みの日の利用は可能ですか
- 土曜保育はどのような手続きが必要ですか
など、実際に利用する際の運用について質問した方が、入園後のイメージがしやすくなるでしょう。
保育園見学では、「あるか・ないか」よりも「実際にはどのように運用しているか」を確認することをおすすめします。
保育士がおすすめする質問のコツ

運良く保育園見学の予約が取れたとしても、見学時間は20分から長くても1時間といったところでしょう。
限られた時間の中で効率的に情報を得るため、「そんなのHPに書いてあるだろ」というような質問に時間を割くべきではありません。
深い質問を1つできるかが勝負です。

1歳児クラスの保育室の広さはどのくらいですか?
例えば、保育室の広さなど、パンフレットに書いてあるようなことを質問をしている場合ではありません。
保育室の環境について聞きたいなら、保育室の清掃の頻度など、突っ込んだ質問をすべきです。

保育室はどのくらいの頻度で清掃しているのですか。
1問で整備の方法や、清潔を保てているかまでチェックすべきです。
また、回答する保育士の目も見てください。
まっすぐ目を見て誠実に「毎日の清掃は10時頃行っています。長期休暇前は必ず大掃除をします」などと回答してくれる保育園なら、通って正解ですよね。
保育園見学は入園準備の山の3合目地点です。
見学後は入園準備や慣らし保育、仕事復帰の準備も必要になります。
こちらの記事では、入園までに必要な準備をまとめていますので、迷ったときに参考にしてくださいね。
まとめ
利用候補となる保育園の真の姿を見るためには、ぐだぐだ3問質問するより、効果的な質問を1つすべきです。
今回は、現役保育士の立場から、先生がタジタジと冷や汗してしまう効果的な質問を紹介してきました。
保育園見学の予約が取れたのなら、質問以外に是非、子どもの目や職員の姿をじっくり観察していただきたいです。
保育園見学でチェックしたいポイントから服装まで、次の記事でまとめていますので、合わせて参照してください。
保育園には個性があります。是非、お子さんに最適な場所を見つけてくださいね。




