共働きの現役保育士です。
当たり前ですが、50人園児がいる保育園ならその両親は100人程度、園児数が100人の保育園なら両親は200人程度です。
それら大勢のご両親・保護者の方と毎日関わるのが保育士。
今回は、毎日のご両親とのかかわりの中で思わず「変わった保護者!」と心の中で思ってしまった方のエピソードを紹介します。
「変な親?」エピソード5つ

かわいい先生の写真を撮る親
卒園間近の親子遠足。
先生やお友達と写真を撮る姿はいつ見てもほほえましいものです。
親子遠足に帯同するヨウタ君パパ。
ヨウタ君と先生とのツーショットをカメラに収めたい様子です。
担任の先生のところに行くと思いきや・・・補助で帯同しているフリー保育士のサクラ先生のところへ。

ちょっと、タロウ。
サクラ先生の横に並んでー。
担任の先生とのツーショットは一枚も撮っていないのに、いきなりサクラ先生と子どもとのツーショットをバシバシ撮り始めるパパにびっくりする担任の先生と他の保育士たち。
サクラ先生も断り切れずに微妙な顔で写真に収まっています。
変な親・・と心の中で思ってしまいました。
小学校受験対策を保育園にやらせようとする親
小学校受験して保育園卒園後は私立の小学校に通うという子も一定数います。
仕事しながら、保育園に通園して、さらに受験対策もする・・とっても大変だと思います。
大変なのはわかりますが、受験対策を保育園にやらせようとする親は非常に困ります。
リーダーシップを取ったり、大勢の人の前で発表する訓練を積みたかったのか、自分の子がリーダーの役割を担えるように担任に依頼する方、いました。

うちの子が運動会リーダーになるように配役を考えてください。
変な親・・と心の中で思ってしまいました。
そもそも、保育園は児童福祉施設です。
仮に全くお話ができない子にだって平等にお当番などリーダーシップを取る経験を積む場を設けます。
一人にだけ特別対応をすることはありえません。
保育園内で超大声で大叱責する親
朝、保育園の門をくぐるコウちゃんとママ。
玄関先で突然、ママがコウちゃんを叱責。

靴!早く脱いで!!
遅い!何ちんたらやってんだよ!!!
靴を脱ぐのが遅いとかそんな理由ですが、叱責する声量は周りにいる他の保護者が全員フリーズするほど。
そんな大声じゃなくても・・
直後に預けられたコウちゃんは当たり前ですが大声で泣き叫びです。
なだめるのに超大変でした。
子どもを預けられる保育士としては、朝は気持ちよく預けて欲しいものです。
集金にいつも遅れる親
副食費や写真代など毎月、何らかの集金がありますね。
集金にいっつもいっつもいっつーーも遅れる親、います。

てへ!
また払うの遅くなってすいませーーーん。
集金に遅れる人がいるとフォローをしたり、別の請求書をプリントしなくてはならなくなったり保育士に本来なくては良い負担が生じます。
集金にいつも遅れる割に、子どもの様子をもっと伝えてだの細かい要求が多い。
社会人として、なんか変と思ってしまいます。
特定の子と遊ばせないように要求する親
子ども同士が一緒に遊ぶ子を親が選べると思いますか?
YESでもありNOでもあります。
親が選べるのは、どこの保育園に通園するかなど子どもが過ごす環境です。
親が自分で選んだ保育園内で子どもが誰と遊ぶのかまでは、親が選べないと思います。

娘が「サクラちゃんは嫌い」と言っているので、サクラちゃんとは遊ばせないでください。
という要求をされる方、まれにいらっしゃるのですが、せいぜい着席の時の席を離す程度です。
だって、サクラちゃんには何て言えばいいのでしょう。
「〇〇ちゃんママがサクラちゃんとは遊ばせないでって言ってるから、別のところで遊んで」
とか言って欲しいのでしょうか。
保育士にとって園児はどの子も平等に保育するもの。
「特定の子だけ一緒に遊ばせない」などできるはずがないのです。
自分の子を保育園内であだ名で呼ぶ親
連絡帳や保育士との普段の会話にて、自分の子をあだ名やちゃん付けで呼ぶ方。
個人的には、違和感がありますねえ。

今日、しょこたん、15時で帰ります。
「なんか変」と思ってしまう理由を深堀すると、「”保育園に対してだから”、”保育士に対してだから”、あだ名やちゃん付けでもいいでしょ」っていう心の内が透けて見えるからだと思います。
役所や小学校受験など、自分の子のことを呼ぶ機会は多々ありますが、そのような場所ではあだ名で呼びませんよね?
保育士を目下と思っていることが透けて見えるので、モヤモヤした気持ちになります。
子どもよりペットの世話に忙しい親
犬や猫。
子どもを保育園に通わせていたってペットを飼うことは自由だし、お家に犬や猫がいる園児もたくさんいます。

今度、あたらしくアメリカンショートヘアのミコちゃんが家族に仲間入りしました。
子どもたちも良く世話をしてくれます。
犬や猫を何匹飼っても良いのですが、登園してくる人間の家族の方の爪は伸び放題。
忘れ物も多く毎日のように水筒を忘れてくる・・
という状況だと、ネコの爪より子どもの爪の方を切ってやってくれ・・と思ってしまいます。
先生に話しかけて欲し過ぎる親

担任の先生だけじゃなくて、他のクラスの先生たちからもうちの子の様子を知りたい。
毎日、先生たちに話しかけてもらいたい。
っていう要望を年に3回くらい、園長に直談判してくださる保護者の方がいます。
そのパパさんとは担任の先生も十分、いやクラスの誰よりもコミュニケーションの時間を割いていると思うのですが・・
特定の保護者の方にだけ、十分以上の時間を割いてコミュニケーションを取ることは全く嫌ではありません。
でも、時間は有限。
有限ならば、すべての子ども・すべての保護者を平等に、同じ長さでコミュニケーションを取りたいのです。
毎日、他のクラスの先生にも担当クラスの保護者との時間を差し置いてでも、自分のために時間を割いて欲しいという要望には「変」と思ってしまうのです。
まとめ
毎日のご両親とのかかわりの中で思わず「変わった保護者!」と心の中で思ってしまった方のエピソードを紹介してきました。
保育士に変と思われようが、子どもには特に影響ないんですけどね。
保育園の様子を描いた漫画「実録 保育士でこ先生」でも、保育園の”変”な保護者と保育士との関係が紹介されています。
面白いのでおすすめです。
また、変、を通り越して嫌われてしまう保護者の特徴については、下の記事で紹介しています。
合わせて読んでみてくださいね。








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