共働きの現役保育士です。
年齢に関わらず保育園では登園から降園までの間に、1日6~7冊は読み聞かせをしています。
活動の合間、給食の準備中や掃除中など少しの待ち時間の間に、読み聞かせをするのですね。
そんな中、保育園でも子どもからの反応を見て、「あ、この絵本子どもウケ良いな」とか「この絵本ハズレ」とか思ったりします。
保育園で実際に読み聞かせして子どもウケがよかった本のうち、今回は、みんな大好きな「くま」が登場する絵本に絞っておすすめを紹介していきますよ。
ぼりすと ばーばら
文・絵:ディック・ブルーナ
訳:なかの ゆりこ 訳
しょうぼうしの くまさん
訳:こみや ゆう
初版発行: 2020年
実直に働くくまさんの姿が人気の、「くまさん」シリーズの最新刊です。
「しょうぼうしの くまさん」の絵本を取り出すと、ササっと保育士の前に来てくれます。
くまさん 万歳!
くまさん くまさん なに みてるの?
著者: ビルマーチン
挿絵: エリック・カール
初版発行: 1967年
くまさんに問いかけます。「くまさん くまさん、 ちゃいろい くまさん、 なに みてるの?」
くまさんの視線の先にいるのは、赤いとり。
そのとりに聞いてみます。「なに みてるの?」
とりさんの視線の先にいるのは、黄色いあひる。
はらぺこあおむしでおなじみのエリック・カールさんの美しい絵を楽しめる絵本です。
英語保育士の立場としては、このエリック・カールさんの絵本シリーズには、英語併記版がある点でおすすめなのです。
英語の絵本は多数販売されていますが、日本語と英語が併記されている絵本は数が限られています。
「くまさん くまさん なに みてるの?」には色の名前がたくさん登場します。
英語併記版なら日本語で読みつつ、色の名前や英語で読める部分だけ英語で読むといった使い方ができますよ。
よるくま
作: 酒井 駒子
初版発行:1999年
夜の寝かしつけ前にぴったりの絵本。
小さな男の子が、お母さんを探している小熊「よるくま」のために奮闘します。
「ママ あのね・・
きのうのよるね、うんとよなかに かわいいこが きたんだよ。」
男の子からママへの語りかけでお話が進んでいきます。
絵が大きく、お話が分からない0歳児から5歳児まで幅広く楽しめる絵本です。
お昼寝時間前の読み聞かせでは、最後の「おやすみなさい」まで読んで本を閉じると、良く眠ってくれる気がします。
てぶくろ
ウクライナ民話
初版年月日 : 1965年
おじいさんが森の中で手袋を片方落としてしまいました。
雪の上に落ちていた手袋に「あたたかそう」とネズミが住み始めます。
そこへカエル、ウサギやキツネがやってきて、「わたしもいれて」「ぼくもいれて」と仲間入り。
最後に登場するのが大きなクマ。
超満員の手袋はどうなってしまうのでしょうか。
「てぶくろ」は保育園や幼稚園で行う劇として扱いやすく、原作の絵本も園に必ず2-3冊は置いてあるであろう名作です。
うまれかわり
文:木下正彦
絵:木下絵美
初版発行: 2022年9月
「おれさまの強さを見せつけてやる!」
きつねや牛に勝負をいどみ、乱暴に打ち負かすくま。
くまの前にあらわれたえんまおう。
「そのつみを きつねにうまれかわってつぐなうのじゃ、かーっ!!」
自分のふるまいを反省するくま。
くまは本物の強さに気が付くことができるのでしょうか。
「うまれかわり」の世界を本物の妙楽寺の住職が描いている絵本です。
インパクトのあるえんまおうに特に3歳児以上が大ウケです。
きみにありがとうのおくりもの
作: 宮野 聡子
初版発行:2020年
ありがとうってどんなときにいうのかな・・・
森に住む仲良しのこりすとくまくん。
2匹はおそうじやお料理をしたり、花や野菜を育てたりしながら、毎日お互いに感謝して過ごしています。
こりすくんはくまくんのことを、くまくんはこりすくんのことを想うと、あたたかく優しい気持ちになるのです。
食事中、ふと、くまくんが言いました。
「ねぇ、いつも ありがとう」
「ありがとうって、きっと、うれしいときに いうんだね」
それを聞いたこりすもくまくんに「ありがとう」の言葉を伝えます。
「きみのぜんぶにうれしくて、きみのぜーんぶに、ありがとう!」
近年に描かれた絵本は面白さや奇抜さを追求した絵本も多いのですが、この「きみにありがとうのおくりもの」は正統派・純絵本、そんなお話です。
にくにくしろくま
著者: 柴田 ケイコ
挿絵: ケイコ・柴田
初版発行: 2021年2月
としろくまさん。
「ぼくにもやきめがついちゃった。」と嬉しそう。
この記事へのコメント