本記事は、保育園で発生した不適切保育について、行政発表や報道内容をもとに事実情報を整理した記録ページです。
特定の園や個人を評価・批判する目的ではありません。
2025年8月21日、福岡県田川市が、田川市の私立保育所で、保育士が児童をたたくなどの不適切な保育を行ったとして、懲戒解雇の処分になったと明らかにしました。
田川市役所
2025年8月4日の12時50分ごろ、給食の時間が終わった後に残って食べていた園児が立ち上がった際に、担任の20代の女性保育士が、大声で「まだ口の中に残っているじゃないか」などと言って、ほおや頭を合わせて4回たたく不適切な行為をしたということです。
現役保育士の見解
この不適切な行為が行われたのは5歳児クラスでした。
施設長らからの聞き取りに対し、保育士は「いらついて手を出してしまった」と話したとのことです。
この保育士は8月6日付けで懲戒解雇の処分となっています。
保育園での給食の流れ
0歳児クラスから5歳児クラスまで、それぞれ給食の開始時間や終了時間が異なります。
5歳児クラスであれ12時50分まで給食を食べ続けているとは、相当に長いというのが率直な感想です。
保育園での給食の流れはおおむねこんな感じ。
まずは午睡時間が長い0-1歳児クラスが、おおむね11時には食べ始めているでしょうか。
次いで2歳児クラスと3歳児クラスというように。

5歳児クラスは、2歳児クラスの私たちが食べ始めているくらいに配膳をしている日が多いよ。
それでも5歳児クラスもどんなに遅くとも11時30分くらいから配膳を始めて、11時45分には「いただきます」をしているでしょう。
「ごちそうさま」となるのが、通常12時くらい、遅くとも12時20分くらいであるはずです。
また、5歳児クラスの場合は、「ごちそうさま」となったあとに、食器の片付けや歯磨きなども行います。

年長の僕らは先生がやるのと同じくらい、何でもできるのさ。
不適切保育の発生が12時50分ごろとのことなので、おおむね、昼寝のための布団を敷いたりしているか、昼寝開始が早い保育園ならすでに寝始めているころでしょう。
5歳児クラスは就学に備え、午睡時間を短く設定している保育園もあります。
その場合、13時30分くらいに「おやすみなさい」をするので、12時50分ごろなら食後の自由遊びなどで過ごしている時間帯でしょう。
給食は完食しないとダメ?
保育園ではこのような流れで給食を取るので、12時50分ごろ食べ終えているということは、1時間30分近く座って食べていたということになりますねえ。
ちょっとありえない。
メニューの中に嫌いな食材があったのかと想像します。
なんなんでしょうか「給食完食神話」。
実際、1時間30分はないですが「全部食べてからごちそうさまでーす」っていう先生、少なくないですね。
この完食神話を崇拝して、「全部完食させないとダメ」とか言う管理職がいる保育園は要注意です。
このような保育園で働く保育士は、上からは完食させてからごちそうさまをすることを求められるし、給食室からは「お皿が洗えないので早く給食終わりにしてください」って言われるし、板挟みになっていいこと一つもありません。
報道で多い「完食を強いる不適切保育」
「給食完食神話」が一部の保育園で根強いためか、不適切保育の報道では給食の完食を強いたという点が不適切という事案が多い気がします。
このため、当然保護者の方も心配になり、実際、給食を食べない場合はどう対応しているのかという質問、めちゃめちゃ受けます。

無理やり食べさせたりとかはしていますか?
「〇〇ちゃん、苦手なジャガイモを1つ食べることができましたよ!」と保護者に報告したら、このお返事。
もう、悲しくて悲しくて・・・
ごく一部の給食完食を強いる方針の保育園と、不適切保育の過熱報道により、子どもの成長を保護者と共に喜び合うことが難しいと感じる場面が増えました。
不適切保育の通報者は施設長
今回の不適切保育を市に通報したのは、該当する保育園の施設長だったとのことです。
別の部屋で休憩中に防犯カメラの映像を見ていた施設長が、この保育士が児童をたたくような様子を目撃したことから発覚し、市に報告したということです。
自分の部下であっても通報できる施設長であったのが、不幸中の幸いでしょうか。

当然かつ良いことなんだけど、ちゃんと保育士に休憩時間がある保育園なんだな。
いや、施設長だから休憩時間があるんかな。
保育園での事故・事件が報道される背景(一般論)
保育園での事故や事件、不正行為が報道されると、「なぜこんなことが起きたのか」と疑問や不安を感じる保護者は少なくありません。
こうした出来事の背景には、特定の園や個人の問題というよりも、保育現場全体に共通する構造的な要因が影響しているケースが多く見られます。
人手不足による業務過多、制度と現場運用のギャップ、確認体制の弱さなどが重なることで、事故や不正が表面化することがあります。
これは一部の園だけに限った話ではなく、業界全体として向き合う必要がある課題といえます。
保護者の不安を現役保育士の立場から整理すると
報道を見たとき、保護者が最初に感じるのは「うちの子が通う園は大丈夫だろうか」という不安です。
この反応自体は自然なものですが、ニュースの内容と自分の子どもの日常環境をそのまま結びつけてしまうと、不安が必要以上に大きくなってしまうことがあります。
現役保育士の立場から見ると、事故や事件は「特定の状況下で起きた出来事」であり、すべての園や保育現場を代表するものではありません。
まずは不安を否定せず、冷静に整理することが大切です。
感情と事実の切り分け方
事故や事件の報道では、強い言葉や見出しが使われることが多く、感情が先行しやすくなります。
ここで意識したいのは、
「報道されている事実」と「自分の園の状況」を分けて考えることです。
- 報道内容はどこまでが事実なのか
- 自分の園では、日常的な様子に違和感はないか
- 普段の園とのコミュニケーションはどうか
こうした視点で整理することで、不安を必要以上に膨らませずに考えることができます。
ニュースを見たあとの「安全な次の一手」
※保育園での事故・事件に関するニュースは、時期や地域ごとに複数報道されることがあります。
当サイトでは、個別の事例を断定的に判断するのではなく、過去の報道を一覧で確認できるページも用意しています。
