保育園ではロンパース禁止?その理由を保育士が解説

保育園ロンパース禁止

共働きの現役保育士です。

0歳~1歳児であればロンパース型の下着やシャツを着せている方も多いですよね。

一方、保育園にいざ入園となると「保育園ではロンパースは禁止」と言われることも少なくありません。

なぜ保育園がロンパース禁止と言っているのか、実際の保育園での生活を紹介しながら理由を説明します。

そもそもロンパースとは

ロンパースとは、トップスとボトムスがつながったつなぎ状のベビー服です。
単にロンパースと言う場合は「(ロンパース型の)下着」を指すことが多いです。


ロンパースの例

なお、ロンパースと似ていますが、カバーオールというベビー服もありますね。

カバーオールはトップスとボトムスが一体となったデザインの服のことを指します。


カバーオールの例

「ロンパース禁止」と言っている保育園では、ロンパース同様にカバーオールやその他、サスペンダーレギンスもやめて欲しいという意味です。


サスペンダー レギンスの例

要は、ロンパース禁止の保育園は、上下がつながっている服は歓迎していないと思って差し支えありません。

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保育園ではロンパース禁止の理由

先生目線でロンパースが禁止の理由を言えば「オムツ替えや着替えに時間がかかるから」というのが一番の理由です。

ロンパースだとおしりが濡れたら全身総着替えです。
0歳児一人を総着替えするのに要する時間が数分だとしても、その間は他の園児の見守りができなくなってしまいます。

園児(0歳)
園児(0歳)

先生はお友達のお着替に行っちゃった。
先生来ないし、暇だから机の上に登ってみよー。

下半身だけ着替えるということなら、お着替え時間半減で、その分他のお友達の安全確保に時間が割けますね。

園児(0歳)
園児(0歳)

お家と違って保育園は集団生活。
6つ子~12つ子ちゃんが一緒に過ごしているみたいなもんさ。

目安としては活発に動き出す6ヶ月頃以降は、ロンパースを卒業してセパレート型にしてほしいというのが保育士の本音です。

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保育園でのオムツ替えの様子

現行の保育士配置基準では0歳児クラスは子ども3人につき保育士1人、1歳児クラスは子ども6人に付き保育士1人となっています。

1人のオムツ替え中に他のよちよち歩きの子がドアの方へいったり、友達とごっつんしそうになったりと目が離せません。

オムツ替えは最短で終わらせ、全員の安全の見守りに集中したいというのが本音です。

ロンパース型下着の場合のオムツ替え

  1. ズボンを脱がせる
  2. ロンパースのボタンを外す
  3. おむつを脱がせる
  4. おむつを履かせる
  5. ロンパースのボタンを留める
  6. ズボンを履かせる

セパレート型下着でのオムツ替え

  1. ズボンを脱がせる
  2. おむつを脱がせる
  3. おむつを履かせる
  4. ズボンを履かせる

このようにオムツ替えの手順がロンパース型では多いため、セパレート型の下着を着てほしいですね。

保育園でのおむつ替えの流れについては、下の記事も参考になります。

保育園でロンパース禁止 オムツ替え以外の理由

オムツ替えがしにくい以外に、保育園がロンパースを禁止する理由を説明します。

服が汚れたら全身総着替えしなくてはいけない

子どもは服を汚すのが仕事。

食事や活動などで一部が汚れたとしても、ロンパース型では全身を着替えなくてはいけません。

園児(0歳)
園児(0歳)

給食で上半身だけ汚れた場合も、ロンパースなら全身総着替えするよねー。

着替えの工数が2倍になってしまうため、保育園の先生としてはセパレート型の服がありがたいのです。

子どもが自分自身で脱ぎにくい

保育園を利用する保護者に是非知っておいていただきたいのが、「保育園では”自分のことは自分でする”ということを非常に重視している」ことです。

オムツ替えひとつを取っても、ハイハイしかできないうちから、保育園では次のような手順を踏んで自分の排泄物は自分で処理をすることを教えていきます。

  1. オムツ替え専用のシートを敷き、排泄の場所は決まっていることを教える
  2. 自分でオムツ替えの場所であるシートまで移動することを覚える
  3. おむつ替えのため自分で足を上げることを覚える
  4. 使用済みおむつをゴミ箱に入れられるよう教える
  5. 歩けるようになったら新しいおむつをロッカーから出してくるよう教える
  6. ズボンやおむつの脱ぎ方を教える
  7. おむつやズボンの穿き方を教える
  8. オムツ替えの一連の流れを覚える
    新しいおむつを取る→オムツ替えスペースまで移動→おむつを脱ぐ→おむつを履く→使用済みおむつを捨てる→おむつ替えスペースから出る

このように自分でおむつが変えられるように促す過程で、自分自身で着脱がしにくいロンパース型は敬遠されているのです。

園児(0歳)
園児(0歳)

ズボンやおむつを穿くことは難しいけど、僕らでも脱ぐことは最初にできるようになる。

園児(0歳)
園児(0歳)

ロンパースだと必ず誰かにボタンを外してもらう必要があるから、「自分で脱げた」っていう感覚が得にくいよね。

動きにくい

ロンパース型の下着はお腹が出ない一方、おむつ&下着&ズボンと下半身がモコモコするため動きにくいです。

園児(0歳)
園児(0歳)

特に股関節がかさばるから、足さばきが悪くなるよね。
おむつ・ロンパース・ズボンの3つで締め付けられると嫌よねー。

活動を妨げないという理由もあり、セパレート型を推奨する保育園も多いです。

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まとめ

保育園に入園するときに「保育園ではロンパースは禁止」と言われる理由について、実際の保育園での生活を紹介しながら理由を説明してきました。

ママ・パパ目線ではより赤ちゃんらしいロンパースは可愛いですよね。

多くの保育園ではロンパースが駄目ということではないので、保育園とお家で使い分けられるとよいですね。

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