保育士として働いています。
保活を始めると、まず悩むのが「保育園の情報はどこで集めればいいの?」ということではないでしょうか。
自治体のホームページ、保育園の公式サイト、見学会、口コミなど情報源はたくさんありますが、それぞれ分かることが異なります。
例えば、園の雰囲気や先生の様子は実際に見ないと分かりません。一方で、空き状況や申し込み条件は自治体に確認した方が正確です。
つまり保育園の情報収集は、すべてを同じ方法で調べるのではなく、「園の様子」と「空き状況」を分けて考えることが大切です。
この記事では現役保育士の視点から、保育園の情報収集を効率よく進める方法を紹介します。
まず保活全体の流れを知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
▶ 保活のおすすめスケジュール
保育園の情報収集は「園の様子」と「空き状況」を分けて考える
保活で集めたい情報は大きく分けると次の2種類です。
- 園の雰囲気や保育内容に関する情報
- 空き状況や入園可能性に関する情報
この2つは情報源が異なります。
| 知りたいこと | おすすめの情報源 |
|---|---|
| 先生の雰囲気 | 見学・散歩・子育て支援イベント |
| 子どもの様子 | 見学・園外からの観察 |
| 園の方針 | 公式サイト・見学会 |
| 空き状況 | 自治体ホームページ・認可外の場合は各保育園 |
| 待機児童数 | 市区町村窓口・認可外の場合は各保育園 |
| 入園条件 | 市区町村窓口・認可外の場合は各保育園 |
保活で失敗しやすいのは、自治体ホームページだけを見て保育園を決めたり、逆に見学したけどで空いていないことに後で気付くことです。
まずは園の様子について広く知る、次に空き状況を知る、候補となる園について深く知るという順番で情報収集すると効率的でしょう。
実際に保育園を見学するときは、こちらの記事も参考になります。
保育の様子に関する情報収集方法6つ
保育園見学に参加する

保育園の情報収集の王道は、保育園側が主催する見学会に参加することです。
保育園見学は、市区町村への入所申し込み提出期間前の9月~10月に一斉に開催されます。
保育園見学では園長などが概要を説明したあと、各クラスを回り見せながら説明をするといった流れで行われますよ。
保育園見学については、次の記事で詳しく解説しています。
保育園見学会は予約が取りにくい
ただ、見学会の申し込みが困難であることはあまり知られていません。
保育園側としては見学者へ対応するだけの人員が割けないために、見学会の出席枠自体が十分に用意できない現状があります。
実際、この時期は運動会の時期と重なり、保育園の職員はてんてこ舞いなのですよね。
このため、保育園見学の申し込み開始と同時に電話したにも関わらず、すでに満席だった、電話が繋がりもしなかったということが頻繁にあるのが現実です。

申し込み電話の受付時間きっかりに電話したのに、ずーーーっと話し中なんですけど!!!
11月の入園申し込み目前に、見学会に参加できないことが分かるのは残念すぎますよね。
見学会に参加できないことも見越して、日ごろからゆるく情報収集・見学をするのがおすすめです。
気になる保育園に行ってみる
インターネットから得られる情報は参考程度に。
気になる保育園があるのなら散歩がてら足を運んでみましょう。
自宅からの所要時間はどうでしたか?大人だけなら通行したい道でも、子どもと一緒の場合は遠回りの方が良いことも。

保育園までママの足だと5分。
私の足だと10分です。
Googleが教えてくれない我が家だけの登園ルートが確認できます。

大通りの信号は赤信号に変わるのが速いな。
僕の足だと渡り切れるか微妙だね。
保育園につくと園庭で遊ぶ園児や見守る先生たちを見ることができます。
園庭に出ていなくても室内からの音が聞こえるはずです。
子どもたちはもちろん、保育園の先生は基本的に声が大きいです。
外からでも室内の様子をうかがい知ることができますよ。

今、「ケンちゃーん、おもちゃは投げませーーん」
って聞こえたよ。
先生、声でかいな。
散歩に来ている保育園に声を掛けてみる
保育園でお散歩に行く場合、行き先やルートはほぼ固定しています。
お子さんを公園で遊ばせているときに保育園の子どもたちがやってくることがありますが、しばらく観察した後、先生にどこの保育園かと聞いてみてください。
また、園児に対して何人の保育士が引率しているかもチェックポイントです。
人数が多いほど十分な職員数を確保できている保育園ということになります。

1歳児クラス10名の散歩で、保育士3名か。
職員数十分な保育園でしょう。
子どもの人数に対して必要な保育士の人数を厚生労働省が定めています。
例えば1歳児クラスでは子ども6人に対し保育士1人という具合(5人に1人に改定予定)です。
この基準と照らして手厚く職員を確保できている園だとポイントアップですね。
子育て支援イベントに顔を出す
保育園によっては園内に子育て支援室を併設しています。子育て支援室で子どもを遊ばせつつ、保育園の様子を見学するのはおすすめです。
子育て支援室を併設していない園でも、「子育て支援イベント」等の名目で、在園児以外の子どもを対象に工作や園庭開放などを行っていることがあります。

私たちがこの間保育園で作ったこいのぼりの制作。
子育て支援イベントに来てくれた園外のお友達も作ってたよ。
厚生労働省は保育士に地域の子育て支援を強く求めており、各保育園が努力してその要望にイベント開催という形で応えているのです。
園内の支援室も子育て支援イベントも担当保育士は、その保育園の保育士なので、園内に入れる他、先生とも直接コミュニケーションがとれますよ。

フリーの先生。
今日は子育て支援担当に回るって。
個別に保育園見学を依頼する
秋の一斉見学会を待たずに個別に見学をさせてもらえないか保育園に頼んでみてもよいでしょう。
実際この方法で、見学会以外の日に個別で見学をする保護者さんも一定数います。

2週間前に引っ越してきて、保育園を探している最中です。
見学させていただくことは可能でしょうか。
ただし、11時から13時や15時頃は保育園が特に忙しい時間帯です。
電話連絡する場合、このような時間帯は避けましょう。
おすすめは午睡中の2時か午前中です。
運良く個別に保育園見学を受け入れてもらえた場合、「先生にこれ聞いて!保育園見学の質問リスト」なども参考に疑問をぶつけてみてくださいね。
電話で保育園についての情報を収集する
保育園見学まではしなくても、電話で情報収集することは可能です。
「貴園に利用申し込みをしたいので、詳しく教えてほしい」と率直に申し出れば、気持ちよく教えてくれることが多いでしょう。
この保育園に申し込みたいという思いを聞いて不快に思う保育士はいません。

見学会に参加できなかったので、1歳児クラスの様子について知りたいのですが。

アレルギーがある子なのですが給食について詳しく対応を聞きたいです。
といった体で具体的に聞くのが良いでしょう。
ただし、保育園の先生は常時忙しく、長々としたインタビューは嫌がられます。
市役所で確認できる保活情報
市区町村の保育課や子育て支援課は、空き状況や入園条件については、最も正確な情報源です。
※公立・認可保育園の場合
空き状況や入園条件については、保育園側は知っていても公開しないため、保活を始めたら市区町村役場は是非足を運びたい場所です。
特に確認したいのは次の3つです。
- 空き状況や入園しやすさ
- 待機児童数
- アレルギーや特性など個別対応が必要な場合
自治体によって公開方法は異なりますが、窓口や電話で教えてもらえることも少なくありません。
空き状況
認可保育園の空き状況は、市区町村が管理しています。
保育園に直接問い合わせても、
「入園に関することは市役所へお問い合わせください」
と案内されることがほとんどです。
自治体のホームページに掲載されている場合もありますが、更新日には注意しましょう。
数週間前の情報が掲載されていることもあり、実際の状況とは異なる場合があります。
特に4月入園の申込時期や年度途中入園を狙う場合は、最新情報を電話で確認しておくと安心です。
待機児童数
空き状況とあわせて確認したいのが待機児童数です。
例えば募集人数が0人でも、
待機児童が2人
待機児童が20人
では入園難易度がまったく違います。
自治体によっては、
- 現在の待機人数
- 前年度の入園実績
- 各年齢クラスの申込状況
まで教えてくれることがあります。
保育士として働いていますが、保護者の方が思っている以上に自治体は詳しいデータを持っています。
ホームページだけで判断せず、一度問い合わせてみる価値は十分あるでしょう。
入園しやすい保育園
市役所の担当者は地域全体の申込状況を把握しています。
そのため、
「この点数で入りやすい園はありますか」
と相談すると、比較的入りやすい園を教えてもらえることがあります。
もちろん入園を保証してもらえるわけではありません。
教えてくれるとも限りません。
しかし、
- 毎年倍率が高い人気園
- 比較的空きが出やすい園
- 新設園
- 通園範囲を少し広げると候補になる園
などの情報を教えてもらえる場合があります。
特に希望園が決まっていない段階では、市役所への相談が効率的な情報収集方法です。
また、保育園選びでは、園の評判だけでなく実際の保育の様子を確認することも大切です。
見学以外で保育園を知る方法については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
▶保育園見学以外で情報収集する方法
個別対応が必要な子の保育園情報
アレルギーや特性により、配慮や個別対応が必要な子の保育園探しでも市区町村役場からの情報は役立ちます。

うちの子は〇〇という特性がありますが、このような子の在籍実績がある保育園はありますか。
保育園側が過去に対応実績がある特性だと、その保育ノウハウが蓄積します。
ノウハウのある保育園に預けることができたら安心ですよね。
実際の在籍実績については、各保育園に問い合わせても構いませんが、いくら時間があっても問い合わせきれません。
そんなときは、市区町村の担当課に問い合わせてみるのも一手です。
保育園の情報収集はいつからする?

紹介したような方法でゆるく保活をはじめるなら、年末年始から春がおすすめです。
理由は先生たちに余裕があり、快く質問にも答えてもらえるからです。
まず、年末年始は登園児が減るため、お散歩や園庭遊びなどでのんびり過ごしています。
園外からでも中の様子がうかがえる機会がたくさんあるでしょう。
次に、年間の主な行事が終了している2月中旬から3月中旬は先生たちもリラックス、行事の練習もなくなり、入園希望者からの質問などに答える余裕が生まれます。

年間行事がすべて終わって、先生たち、やっとホッとできるって言ってた。
中~大規模保育園では、行事の柱は運動会と発表会です。いずれも保護者に来ていただく行事であるため、数ヶ月も前からリハーサルを繰り返し準備に大忙しです。
発表会をクリスマス会と一緒に12月に行う園もありますが、多くの場合1月末から2月頭が開催ピークでしょう。
大きな行事が終わり先生にも園児にも余裕が生まれる2月中旬から3月中旬には気温もあがりはじめ、園外活動が増える時期でもあります。
ただし、3月末に近づくと4月からの新クラスの準備が佳境に入り慌ただしくなるため、見学等をさせてもらえるかは微妙です。

僕のクラスの先生、次は0歳児クラスの担任になるんだって。
新クラスの準備と僕らの進級の準備が重なる3月末はとっても忙しそう。
5月に入るとまた新クラスが落ち着くことで、先生たちも余裕が出てきます。
保活全体のスケジュールについては、こちらの記事でまとめていますので、参考にしてください。
保育園の空き状況を調べる方法
市区町村のサイトで情報を得る
認可・認証保育園(こども園)の場合は、市区町村が受け入れ可能と言っている数しか受け入れられません。
正確には保育園の受け入れ人数を決定するプロセスはこんな感じ。

市区町村が何を言おうが、保育園が受け入れられない数は受け入れられないのですが、入園許可を出すのは市区町村です。
市区町村が広報している人数しか入園できないのですね。
保育園の空き状況については、市区町村のWebサイトで公開されていることが多いです。
例えば、こんな感じでいつでも閲覧できるようにまとめられています。
空き状況のページは定期的に更新されています。
市区町村役場で情報を得る
受け入れ可能人数が0名の保育園の場合、待機児童数(待ち人数)の情報も知りたいですね。
待機児童数は市区町村のサイトで公開されている場合と、ネット上では非公開の場合とがあります。
神奈川県横浜市の場合、こんな感じで市のWebサイト上にばっちり公開されていますね。

ネット上で非公開の場合は、市区町村に電話等で確認しましょう。
ネット上非公開の市区町村の場合、子育て関連課の窓口に掲示するなどの方法で公開されていることが多いです。
待機児童が多いということは市区町村にとって不名誉なことですからね。
積極的には公開したくない情報なのです。
保育園に聞く
保育園の空き状況については、認可園の場合は市区町村のサイトや子育て関連課へ問い合わせをすれば分かります。
ただし、実際にはいきなり園児が退園したり、職員が辞めてしまうことがあります。
このような場合は、空き状況が変わるのですがリアルタイムに市区町村に情報が伝わるとは限りません。
「市区町村に聞いてください」と回答されるはずですが、市区町村の情報が疑わしい場合は、保育園にも問い合わせてみるのも一手です。
「来月退園する子がいるので区役所には、1名受け入れ可能であることを伝達済みです」
といった情報が得られるかもしれません。

うちの園長先生は親切丁寧な性格なので、良かれと思って余計なことを教えてくれることがある。
また、認可外保育園の場合は、空き状況について保育園に直接聞いてみてください。
まとめ
保育園の情報収集は、園の様子と空き状況を分けて考えることが大切です。
- 園の雰囲気や先生の様子 → 見学・散歩・子育て支援イベント
- 空き状況や待機児童数 → 自治体ホームページ・市区町村窓口
特に園の雰囲気はインターネットだけでは分かりません。
見学会に参加できなくても、散歩中の様子を見たり、子育て支援イベントに参加したりすることで多くの情報を得られます。
保活は秋の見学会だけで始めるのではなく、春頃から少しずつ情報収集を進めるのがおすすめです。
次の記事もあわせて参考にしてください。





