共働きの現役保育士です。
保育園における不適切保育のニュースに不安になるお父さん・お母さんも少なくないのではないでしょうか。
これまで明らかになっている不適切保育の事例について、現役保育士からの見解を付しながらまとめています。
不適切保育とは
不適切保育の定義は、 文字どおり不適切な保育のことです。
子どもを身体的または心理的に脅かしたり、傷つけたりする保育のことを言います。
不適切保育に関する報道が過熱するにつれ、昔ながらの節分は心理的な脅かしにならないの?という疑問が湧いてきます。
不適切保育かどうかは時代背景により判断が変わるものですね。
不適切保育事例・ニュース一覧
これまで報じられてきた保育園における不適切保育や虐待の事例やニュースの一覧です。
2025年7月9日:<千葉県旭市>2歳児の胸ぐらつかむ傷害容疑で保育士逮捕
2025年7月8日:<東京都中央区>認可保育園の保育士による虐待が疑われる不適切保育の事案が発生
2025年7月3日:<京都府宇治市>市立保育所において厳しい言葉がけや対応をする不適切保育
2025年4月9日:<東京都中野区>区立保育園で不適切保育 園から警察に相談で発覚
2025年4月2日:<千葉県四街道市>学童保育で大声での叱責と本で頭を叩く行為
2025年4月16日:<栃木県宇都宮市>認可保育園で不適切保育 鍵かけて閉じ込め
2025年3月4日:<東京都江戸川区>主任による宙吊りや押し倒しなどの不適切保育
2025年2月20日:<神奈川県大和市>園長が逆さ吊りや足蹴にするなどの暴力
2024年12月26日:<宮城県仙台市>保育士が確保できず認可保育所が行政処分に
2023年10月23日:愛知県名古屋市>給食に2時間・吐くまで食べさせる 名古屋市が保育園に改善勧告
2019年2月15日:<福岡県福岡市>18年間に計13件の不適切な保育も改善されず
2023年10月23日:<神奈川県横浜市>乳児に1人でミルク飲ませる不適切保育5件 認可園に行政指導
2023年10月12日:<大阪府寝屋川市>保育園長が「ご飯あげへんで」など不適切発言
日付は不適切保育が認定され、指導された日もしくは報道された日です。
不適切保育チェックリスト
不適切保育にはどのような行為があるのでしょうか。参考になるのが全国保育士会が保育士向けに公開しているセルフチェックリストです。
保育所・認定こども園等における人権擁護のためのセルフチェックリスト(全国保育士会)
このリストの中では次のようなかかわりが不適切であると定義されています。
「良くない」と考えられるかかわり
(1)子ども一人ひとりの人格を尊重しないかかわり
(2)物事を強要するようなかかわり・脅迫的な言葉がけ
(3)罰を与える・乱暴なかかわり
(4)一人ひとりの子どもの育ちや家庭環境を考慮しないかかわり
(5)差別的なかかわり
保育園を評価するときはもちろん、家庭保育においても自身が不適切な行為をしていないか振り返る材料になるので、是非リストをチェックしてみてください。
まとめ
保育士として昨今の不適切保育の処分事例を見て思うことは、「保育士全員をひとくくりにして見ないで」ということです。
不適切保育が横行している保育園というのは、行政や運営会社からの圧力や家庭の問題なども複雑に絡み合って、保育園自身や保育士個人では解決できない闇を抱えているように見えます。
筆者個人としては、今後も一人の保育士として、子どもたちが楽しく保育園に通えるよう工夫しながら保育を続けるだけと考えています。
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